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自転車のチェーンに巻き込まれた油汚れと自動車のドアに挟んでしまった油汚れ

左画像 ダントンダウンロングコート、右画像レオナールワンピース

洗いながらのシミ抜きで取れる場合、クリーニング代金内で落としていきます。
別途シミ抜きが必要な場合、お見積りとなります。

参考価格  
ダントンダウンロングコート    7000円(税込み7700円)

レオナールワンピース       6800円(税込み7480円)
しみ抜き代            3000円(税込み3300円)

車のドアに挟んだりチェーンに巻き込まれた油シミは取れにくい?

車のドアに挟んでしまった、自転車のチェーンに裾が巻き込まれてしまったというご相談は少なくありません。

油汚れが付いたって感じのご相談をお受けするのですが、実はこれって油だけではないんです。

自転車のチェーンや自動車のドアの可動部分などオイルをさしている部分って真っ黒になっています。

でも新品のオイルって透明感があり半透明なんです。

オイルを付けた部分が動くと金属がこすれ削りカスが少しずつ出てくる、空気中に舞っているほこりやチリなどがオイルに貼りつくことでどんどん黒ずんでいくんです。

シャツなどの襟とか、真っ黒になるのも首の汚れだけではなく皮脂という油汚れに空気中の汚れが貼りつくからです。

チェーンやドアに挟んで付くオイルって油以外の汚れも混じっていて、挟まれることで繊維を押しつぶしながら繊維の中にめり込むような感じで付いています。

オイルは落ちてもめり込んだ鉄カスやほこりやチリなどの汚れが取り切れず残ってしまうこともあります。

今回はそんな事例をご紹介です。

車のドアに挟んでしまったダントンダウンロングコート

こちらは全体画像。
コートなど丈が長い服はファスナー開いていると裾が広がるためドアに挟んでしまうってありますよね。

シミを確認してみるとしっかりドアが閉まり挟んだわけではないかな・・・
生地が切れたり繊維が押しつぶされているって感じではない様子。

ダウン製品は基本クリーニングしながらしみ抜きになります。

お電話でのご相談も多いのですが、話をお聞きするだけではわからないこともたくさんあります。

ドアで挟んだって相談があっても、汚れが付いただけなのか、生地にめり込むようにして付いている、あるいは生地が裂ける状態で付いている、軽く表面にこすれつくだけの状態で付いているなど色々です。

話だけでは分からないことが多いためLINEで画像を送って頂き見させてもらっていますが、それでも現物を見ないとわからない部分もたくさんあるんです。

店頭に持ち込んで相談されたほうが現物をお客様とともに確認しながらご説明できるのでわかりやすいかと思います。

このダントンダウンコートは繊維の傷みが出ていない状態でしたので洗いながらのしみ抜きで綺麗に除去することができました。

同じような状態でもオイルに交じっている鉄カスなどの汚れが落ち切らないこともあります。
素材によっても落ちやすい、落ちにくいもあります。

ダウン製品の場合、表面の生地が厚くても薄くても生地の織から外の冷たい空気を遮断し保温性を高めるよう、目をふさぐようにコーティング、裏面にもう一枚生地を貼り通風性を遮断するようボンディング加工などがされています。

これらの加工により通風性がなくなっているためダウン製品って染み抜き剤を付けるとそのまま広がってしまうんです。

バキュームで下から吸い取れないんです。

下から吸い取れないと汚れも染み抜き剤も除去できないし、乾く速度が遅くなると広がった状態で輪シミができてしまうんです。

昨年から今年にかけ、今使っているダウン製品のしみ抜きのご相談はたくさんありましたが、数か月後のしまう時期のクリーニングでも問題なく取れると判断できる場合、しまい洗いする時に一緒に取りましょうと提案させていただいたダウンって結構あります。

シミを取りたくてクリーニングに出されているってケース多いんです。

ちなみに当店は何度ドライクリーニングをしてもダウンが傷まない新しいドライクリーニング(経営革新を取得)を独自で確立しています。
広範囲についた油シミでも汚れでもダウンをふっくら膨らめながら洗うことができます。(ドライ可のダウン)

レオナールワンピース 繊維までめり込む、傷になった状態

レオナールワンピースです。自転車に乗っていて裾がチェーンに巻き込まれこの状態に。

表、裏とも黒い汚れがついていますが、よく見るとチェーンの形が見えています。

もちろん素材により取れやすい、取れにくい、繊維の強度にも違いはありますが、シミは取れても傷など傷みは直りません。

それがよくわかる事例です。

取り切れない汚れ

経験上、自転車のチェーンに巻き込んでしまったオイル汚れのほうが取り切れない可能性高いかな。

何をしても落としきれない汚れってあるんです。
不溶性の汚れと言って、水にも油にも溶けない、小さな粒子状の固形物です。

人の毛穴にも入り込むほど小さな小砂利のようなモノで、繊維の中に入り込むと小砂利を一つずつ繊維から取り出すような作業をしないと取れない汚れです。

身近にあって一番落とせない不溶性の汚れがゲルインク。ボールペンでゲルタイプと書かれているインクが付くと取れなくなります。

自転車はチェーン部分が露出した状態で外を走る事による小砂利、エンジンのピストンから出てくる鉄の削りカスなど不溶性の汚れが使うたびに付着しているため落としきれずに残ってしまう部分も多くなります。


めり込んだ汚れ、糸切れ

うっすらと残っているシミを拡大してみた画像です。
パッと見は少し黒ずみが残ってしまったな、って感じですが・・・

残っているだけではなく糸が押しつぶされ切れ穴空いています。

一番右が繊維が押しつぶされてめり込んでいる汚れ。

糸切れが起きるほど押しつぶされながら汚れがめり込み残っています。

できる限り穴を広げない用しみ抜き剤を使い溶解させてから除去しています。

これ以上は汚れを落とすというより黒くなった部分を繊維ごと取り除く事になります。

どこまでやっていくかの判断が難しいところです。

チェーン、ドアに挟んだ油汚れ落とし まとめ

一言で「油汚れとかオイルがついてしまった」とご相談をお受けしても状態は色々です。
綺麗に取れる状態もあれば残ってしまう状態もあり、傷や傷みが出ていると直らないしシミが綺麗に取れると傷だけが目立つようになります。

お客様からすると無理して染み抜きしたから穴空いた・・・って思われても不思議ないですね。

だから、状態をみて、傷や穴があると残るという事を事前に説明してからしみ抜きでお預かりします。

以前も紹介しましたが、しみ抜き自体はティッシュに付いた油汚れやインクシミだって破ることなく落とす染み抜き方法です。

ティッシュのボールペンを落とす動画


クリーニング店にしみ抜きに出したら傷になった、穴が開いたって時々お聞きします。

でも、クリーニング店のしみ抜きって穴が開くような方法で染み抜きすることってないんです。
しみ抜きする前から原因があったって事がほとんど。

どうしてかって・・・ほとんどのお店、特に利用される率が高いチェーン店ではリスクをかけてまでのしみ抜きってされることがないからです。

今回は、クリーニング店に出したら傷にされたってご相談がありましたのでご紹介しました。




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