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シャネル・バーバリーなどクリーニングとリフォーム両方が必要な事例~まとめ~

おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

今回は最近多くなってきた、どうしたら良いかわからないご相談事例と、邪魔なモノを取り外さないと綺麗にできない、クリーニングとリフォームコラボ事例のご紹介です^^

襟のシミを取るよりリフォームで着られるようにしたほうが綺麗に安く済ませられることもあります。

色柄が縫い付けられていたり洗えない付属品が付いているため綺麗にできない服もあります。

取り外したり解体して復元洗いをし、縫製して直していくなどどうしたらきれいにできるかはお客様にはわかりません。

でも、そんな事を相談する場所もない・・・

遠方から宅配でも、地元のお客様からも一度見てほしい、相談させてほしいって日に日に多くなってきています。

綺麗にするための取り外す、解体して縫製するってクリーニングとリフォームの両方ができないと受けられないので受けられるお店はとても少なかったりします。

という事で、画像と共に事例をご紹介します^^

◆シャネル、パンツ部分のシミや汚れ、黄ばみが取れない

まずはシャネル、オールインワンです。
下と上が繋がっているタイプです。

上が黒で素材はレーヨン、パンツ部分は麻で真っ白の素材を縫い合わせています。
色はバイカラー、素材がレーヨンと麻という組み合わせはものすごく洗いにくいし綺麗にできない組み合わせです。

レーヨン素材は基本水洗いが難しい素材で、麻の白は水洗いをしていかないと色さは維持できないしドライでは黄ばんできます。

綿、麻素材の真っ白は、ドライクリーニングで熱乾燥すると黄ばむのが早くなります。
落ちない水溶性の汚れが熱により酸化され黄ばんでくるからです。

水洗いに✖が付いている場合、少し料金が高くなっても自然乾燥(常温で乾燥)させる事で白さをある程度維持できますが、時間がかかるため熱乾燥をされてしまうことがほとんど。

今回のシャネルも白い部分の黄ばみはかなり早くから出てきたとの事でしたが、今現在では全体黄ばみの中に濃い黄色の村シミが広がっています。

家庭での水洗いでも同じことが起きます。
よくあるのは子供の体操服とかTシャツが黄ばむってご相談。

水洗いでは落ち切らない皮脂汚れが残るため熱乾燥させると一気に黄ばんだりします。
自分の子の服だけ黄ばんでるってご相談の方のほとんどは乾燥機でタンブル乾燥させています。

熱をかけると酸化速度が一気に早くなるため黄ばんでしまうんです。

家庭でできる!生乾きのニオイ、黄ばんでしまった体操服などの落とし方

素材と色など色々と考慮しなければいけないことはありますので、こどものTシャツや体操服、色落ちの心配のない服の場合として書いておきますね。

水洗いで落ちないニオイ、皮脂、黄ばみはお湯とアルカリ洗剤、酸素系漂白剤使って落とします。

風呂場、台所で50~60℃のお湯が出れば簡単につけ置き出来ます。
泡があふれることがありますので、あふれても大丈夫な場所でつけ置きをします。

最低50℃~60℃のお湯をバケツに入れたらアルカリ洗剤(必ずアルカリ。中性では反応が弱くなります。)と酸素系漂白剤を一緒に入れ最低30分~2時間以内程度を目安につけ置きして落とします。

お湯とアルカリ洗剤で水洗いでは落ち切っていない皮脂を落とし、洗剤では落ちない色素系のシミや汚れを酸素系漂白剤で落とし殺菌洗いを同時に行っていきます。

液体酸素系漂白剤(例、液体のワイドハイター、カラーブライト等)は必ずアルカリ洗剤、アルカリ助剤(セスキ炭酸塩、炭酸塩など)と一緒に使わないと漂白力が弱くなります。

粉末酸素系漂白剤(例、粉末のワイドハイターやオキシクリーン等)は単品でも漂白力出ますが洗剤と漂白剤では落とせる汚れの種類も違いますので併用したほうがよりきれいに洗いあがります。

漂白剤には洗浄力はありません。
過炭酸、オキシクリーンで汚れが綺麗になるのはお湯と洗剤成分とアルカリ剤によるものです。

ぬるま湯程度でつけ置く人が多いのですが低いと皮脂落ちが悪く漂白力も弱いので注意。
目安としては皮脂は人の体温を超えた40℃~落ちやすくなります。

服を入れると水温が下がるので、つけ置き後に40℃程度以上の水温が残っていることが理想。
高いほど落ちはよくなりますが酸素系漂白剤と併用する場合、60℃までが目安です。

臭い(皮脂汚れ)だけならお湯とアルカリ洗剤だけでも落ちます。

一度落とせばまた蓄積して来るまで臭いは出てこなくなります。

綿製品は色落ちするモノだから、濃い色の綿製品に皮脂を蓄積させると色を落とさずニオイ(皮脂)を落とすことが難しくなります。

色は酸素系漂白剤で落ちるわけじゃなく水温とアルカリ度に比例して落ちやすくなります。

皮脂自体は体温を超えた温度から落ちやすくなるので、洗剤を中性にする、水温を下げるなど調節することで色落ちは抑えられますが皮脂の落ち、漂白力は下がります。

酸素系漂白剤は効果の出ない使い方している方がとても多いんです。
特に液体ワイドハイターはそのまま使っても黄ばみ、シミは上手く落とせません。

子どもの体操服やTシャツなどは50℃のお湯でアルカリ洗剤と酸素系漂白剤を入れ30分程度つけ置きするだけでほとんどのシミ、ニオイは落とすことができます。

Tシャツのプリントもほぼ大丈夫です。(劣化が進んでいると剥がれるものはあります)

ちょうど持ち込みのお客様から体操服の相談があったので、書いておきました。
家庭でできることは家庭で、できない物は依頼してくださいというスタンスでずっとやってきていますので、このHP をご覧の皆様にもシェアさせて頂きました^^

シャネル白黒のバイカラー、仕上がり

このシャネルは実際受けるとなると色々と難しいんです。
まず、解体したはいいけど、汚れを綺麗にできなかったらどうする?が問題。

綺麗にする技術が必要だし、解体、縫製もできなければ受けられないんです。
解体縫製を外注依頼するにしても、解いてもらい、シミ抜きクリーニングをしたら縫製にもっていき、縫製してもらってから仕上げる・・・

綺麗にできなければ手間かけても使えないし、手間代だけかかることになってしまいます。

受けてくれるお店を探すのも難しくなる、そんな事例です。

◆バーバリー綿コート襟、袖口の擦り切れ補修&復元洗い

綿コートの中で一番ご相談が多いバーバリーです。
今回の事例は当店が開業した当初に手掛けたコートです。

アクアスキュータムも当店は多いですね。

綿コートは汚れ落ちが悪いので、襟や袖口はしみ抜きして皮脂と汗を落として洗ってもらわないと真っ黒になり、蓄積させると黒ずみをとっても黄ばみが残ります。

黄ばみの場合は高いコースへの出し分けはあまり意味がなく・・・
ソフト洗いコースなどへ依頼するとソフトに洗う=汚れが落ちにくくなります。

このコートは汚れを落とし、傷みも補修してほしいというご相談ですのでクリーニングとリフォームのコラボになります。

襟はよく見るとちょっと違和感あるのわかりますか?

擦れて生地が無くなっているため、修理方法としては2通り。

傷部分をどこかから生地を取って襟ガードのようにして縫い付けて隠していく方法。
襟ガードはつけてあるコート時々あります、

もう一つは縫製をほどき、襟を裏返しにする方法。
今回の場合、裏面真ん中に生地をつなぎ合わせた縫い目があったため、縫い目が表側に出ています。

これが違和感といった部分です。

この修理方法を選択されるお客様がほとんど。

襟裏がバーバリーチェックになっているコートもあります。
裏返したお客様はおしゃれ!ってとても喜んでいらっしゃいました。

一番傷むのがエリなので、黒ずみ、黄ばみだけで擦り切れが出ていない場合。染み抜きで落とします。

使っていくうちに擦り切れが必ず出てきますので、擦り切れたときのために裏面を温存しておきます。

襟が一番傷むので、2倍くらい長持ちするようになります^^

アクアスキュータムのコート・破れた裏地取り換え・復元洗い

袖口の擦り切れ補修

袖口の擦り切れ直しのご相談も多いですね。
このコートは襟の擦り切れと袖の両方補修+全体のシミや汚れを落とす復元洗い。

この際だからできる限りいい綺麗で良い状態にしてほしい、ってご依頼は結構多くあります。

袖口は傷んだ部分を内側に織り込むようにして補修するため、詰め幅は1センチ以内程度で長さがほとんど変わらない補修方法になります。

◆カーペットがアイロンで溶けて付いてしまった襟

まだ買って1度も着ていないブラウス。
使う前にアイロンのスイッチ入れておいたところ、カーペットに当たっていて、溶けてアイロンについてしまい、それに気が付かずにそのままプラウスを掛けたらペタっとついてしまったという事例。

すぐに色々頑張ってここまでは取れたんだけど・・・というご相談です。
アクリルが熱で溶け付着しているからものすごく取れない・・・

綿ブラウスに掛けようとしてたから、アイロンも高温設定で溶けたのかな・・・

実際、シミ抜きテスト段階では薄くもなりませんでした。

シミを裏面に!襟の裏返し

テスト段階でビクともしない場合、結構な手間がかかるため代金もかかってしまいます。
こんな時はブラウスの形状を確認します。

襟部分の縫い目、形状を確認。

同じ形状なら無理して染み抜きするより縫製解いて襟をひっくり返し、しみを裏側にもっていく事でわからなくなります。

無理して染み抜きして裏面に支障が出てしまうとひっくりかえせなくなります。

今回は襟の裏返し2750円。
お客様、迷わず裏返しにしてください!と^^

※リフォーム修理のみの場合、宅配では今現在お受けしておりません。(2022年10月)
そのほかクリーニング、シミ抜きなどご依頼品がある場合、リフォームも一緒にお受けしています。

◆アイロン当てたら溶けっちゃった事例

アイロン当てたら溶けちゃった・・・
溶けて変質してしまったら直すことは出来ませんが・・・

絵襟を裏返しにできるか縫製と襟の形状の裏表を確認。

溶けた部分は直せませんが、裏面には溶けた影響も出ていないから解いて裏返しにすれば使えるようになります、とアドバイス。

諦めていらっしゃったので、相談してみて良かったぁ!ととても喜んで頂けたりフォームとなりました。

今回の襟フォーム参考価格 3300円

◆ポロ・ラルフローレン リスクとなる部分を外しカビ取り復元洗い

本体は真っ白の綿ブルゾンに茶色く見えているのはカビシミです。
全体に出ています。

最初にご紹介したシャネル同様、水洗いするだけでものリスクが高い色の組み合わせです。

綿の白は水洗いしないと白さ維持できないし、汚れも落ちにくい素材。
シミが付く、黄ばんできた場合、水洗い・復元洗いをしないと綺麗にできません。

綿、麻製品は色落ちする素材なので、水洗いに✖がつけられていると色が滲み出てくるリスクがあるため水洗いすること自体が難しくなります。

今回は普通に漂白しても簡単に落ちないカビの色素シミが全体に出ています。

いずれにしても襟に付けられている紺色の部分を外さない限り綺麗にはできません。
色が滲む可能性、カビシミを落とすためにはかなり強い洗い方法が必要なので色が抜け褪せてしまいます。

ただし・・・カビのシミを除去できなければ外す意味がないんです。
カビシミ自体、出てしまうと落とせるお店がとても少なくなりますので、この事例はリフォームができるお店でも受けるのが難しい事例となります。

金額は関係なく思いがある大切な服は素材と縫製、服の作りを見て色々な方法を考えお見積りさせて頂きます。

お見積りとしみ抜きテストはいつでも無料です。
見積もったら出さなきゃいけないって受付はしていません。

相談できるお店は少ないかと思いますので、困っていたらご相談を^^

ポロ・ラルフローレン綿ブルゾンのカビ取り復元洗いの詳しい記事はここをクリック!

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