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革クリーニングの考え方 メンテナンス

革メンテナンスとエイジングを残して補色ワックス仕上げ

洗いからシミ抜き、染めまですべて当店での仕事となります。

皮革クリーニング(クリーニング・油分補給まで)   

ショートブルゾン  7700円~
ハーフコート     9350円~
ロングコート    11000円~

厚手バイク用ブルゾン  9350円~
ダウン革ブルゾン  14300円~

革ブルゾンクリーニング!

革製品は繊維自体は油分を切らさなければ一生使えるほど丈夫な素材です。
「皮」は鞣し(なめし)入れされ「革」になります。

動物から剥がしたままの皮は生肉と同じように、乾燥するとカチカチに硬くなります。
服やバックなど革製品として風合いに変化が出ないよう「なめし入れ」がされます。

なめし方法により、風合いや用途が変わりますが、すべての革に言えることがオイルを切らしてはダメだという事です。
油切れを起こしてしまうと革は弾力もなくなりぱさぱさになり、ひび割れてきた破れたりするようになります。

だから洗ってきれいにすることも大切だけど、それ以上にメンテナンスをして油分を入れていく事のほうが大事なんです。

革コート、ブルゾンのクリーニング依頼のご相談を受けした場合、洗い方法とメンテナンス方法などをご説明するのですが、クリーニング店で何をしてもらっているのかほとんどの方が知りません。

クリーニングに出したことがある方でも説明を受けたことがないと言われます。
その理由は、革製品ってほとんどのクリーニング店は外注依頼しているから革は専門外。

クリーニング店にとって革製品は昔から専門店へ依頼する特殊品なんです。

ゆうゆうが革に取り組んだころは革の扱いを教える講師は存在していませんでしたので、革製品を作る業界のセミナーへ参加し、革作りから洗い方法、しみ抜き、メンテナンス方法を学んでクリーニングに落とし込み、独学でマニュアルを作っていきました。

当時は地元静岡県では洗いから染み抜き、染色まで出来るのはゆうゆうだけでした。

ゆうゆうの技術は誰からも教わっていない独学ですので、当店のみが持つ他にはない技術を持って革に取り組んでいます。

革ブルゾン・傷の修復~傷の修復と染め直し

クリーニングとメンテナンスの違いは??

クリーニングとは基本洗って汚れをきれいにすることです。
だから、「取る」という作業はどのお店でもやっていますが、「入れる」という事をしないんです。

「革」は生きている動物の「皮」を使っています。生きている時のように血液が通ってはいませんので、抜けていく革に必要な成分を入れてあげる「メンテナンス」が必要です。

一番必要なものは油分です。油を切らさなければ革はとても丈夫で長持ちする素材です。

繊維と一番違うところがこのメンテナンスが必要だという事。

「取る」だけではなく「入れる」ことが大切なんです。

革クリーニングは水洗い?ドライ??

皮は動物から剥がされた後、塩漬けされています。
なめしを入れるとき、この塩を水洗いして洗い流します。

そして直径3mを超える巨大なドラムに入れ回転。上から下に落ちる叩き洗いのようにしてなめしを入れ、毛も同時に取っていきます。

ここまでの作業は全て水を使った処理になるため、革は水洗いしたほうがいいし綺麗になるという方もいます。

ゆうゆうでは、革の製造から学んだことをクリーニングのヒントとしてマニュアルを作っていきましたので、皮革クリーニングは3種類のクリーニング方法があります。

水洗いとドライではどちらがいいかという洗い方法の選択ではなく、革の状態次第なんです。

ご相談をお受けする場合、お客様ご自身もどうしたらいいかわからないんです。

だから革の状態を確認してから洗い方法をアドバイスしていくのが「ゆうゆう」のクリーニング&メンテナンスになります。

水洗いとドライ、それぞれのメリットとデメリット

ゆうゆうの考えるメンテナンスの基本は皮革ドライです。
革は油分を切らさないようにすることが大切、と説明した通り、革はかなりの油分を持っています。

この油って、古くなると腐食もするし、臭いも出てきます。
だから革の基本的なクリーニング&メンテナンスは古い油と汚れを一緒に洗い流し、新しい油を芯までしっかりと補給していく事。

これもゆうゆうオリジナルで、一番良い方法を考えた時、出した答えです。

では、水洗いは?

水洗いの良いところは革製品の一番の悩みどころである「カビ」を洗い流すことができる事。
それと汗も洗い流せるし臭いも除去できること。

水洗い不可の服を水洗いすると縮んだり型崩れするのと同じように、革も縮んだり、型崩れする服があります。
革の仕上げ修復ができるお店ってとても少ないんです。

お互いのメリットがデメリットとなり、デメリットがメリットとなるのは服もよく似ています。
服と違うところは水洗いでもドライでも油分をしっかり補給していく事です。

水洗いとドライ、仕上げ剤と風合いの違い

では水洗いとドライではどう違うか?
それは水と油の粒子の違いから大きな差が出てきます。

水の粒子は油と比べると10倍以上大きな粒子。ここまで大きさが違うと革の中に入っていく「浸透力」に大きな差が出るんです。
肌に塗るクリームも粒子が細かく肌触りがいいものほど、肌に浸透しやすくなりますよね!

油性系の中に必要な油分を溶かし入れることで、薄く芯まで均等に油入れができるのが皮革ドライの一番の特徴です。
水に革用ワックスを溶かして漬け込むのと比べると次元が違うって位の差が生まれます。

そして、水洗いでは洗う革が持っている古い油分を洗い流すことが難しいのですが、皮革ドライは古い油分を除去し新しい油分を芯まで入れることができるんです。

触った瞬間にお客様も気が付くほど革の柔軟性、しなやかさなど風合いがとてもよくなります。

メンテナンスを考えると、圧倒的に皮革ドライのほうがいい、というのがゆうゆうの考える皮革メンテナンスです。

色剥げ直しとエイジング 革クリーニングのまとめ

一言で革クリーニングといっても書ききれないほど色々とあります。
今回はメンテナンス クリーニング方法について書きましたが、縮み、型崩れ、色褪せや色剥げ、擦れて出る傷みなど・・・

実際のご相談は千差万別。洗いからメンテナンス、補修から染色までどこまで手をかけていくかをご相談しながら修復していきます。

染色方法も新品の時の革の仕上げ方法や傷み具合の状態によりさまざま。

実際やっていくと、革の知識、クリーニングの知識、色づくりなどとてもたくさんのスキルが必要になるのが皮革製品です。


今回の画像革ブルゾン・エイジングを残して痛みを目立たなく

革製品はとても丈夫だから、使って出るエイジングを楽しむ方も多いです。

今回もエイジングは残したいけど、削れたように革が出て来た部分を修復してほしい、といったご相談でした。

全体的にも革の傷みも出ていてワックスを入れたことがないとの事でした。

メンテナンスは古い油を除去したら、新しい油を全体に芯まで補給。

油分があると傷んだ部分の染色がはがれやすくなるため、染色する部分の表面のみ油分を除去。

革が削ればさつきが激しかったので、地直しをして整え、傷みが深い部分は少し下地入れをしてから染色して補修していきました。

一番手間がかかったのは上画像袖部分の色剥げと傷です。

革が擦れてささくれたような状態になっていたため、染・顔料を入れても傷の奥まで色が入っていかない・・・

傷の内側まで入れ込む染色方法で色を入れていきました。

最終仕上げは本体全体を手入れでワックス仕上げ。

黒の色も濃くなり、ワックス入れ、ふき取りながら磨くことで表面の光沢を出しています。

仕上がりはこのブログトップ画像を見てください。

傷を目立たなく、本体の使用感は残した状態で仕上げています。

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