色滲み取り~滲みの原因となった色を残すことができない滲み取り事例~

染料の色滲み、色移り取り参考価格
Tシャツなどシャツ類 5000円(税込み5500円)~
ワンピース類 10000円(税込み11000円)~
ブランド品は+50%~100%が目安
インディゴによる色滲み、移りは取れるモノ取れないモノがあります。
手間が倍以上かかる作業になるため+100%程度かかることが多くなります。
素材、状態によりますので基本現物を見てからのお見積りとなります。
◆海外で買われたお洋服の注意点

おしゃれ工房You友(ゆうゆう)店主 大友眞吾です。
今回は海外旅行に行った際、気に入って購入されたワンピースです。
ハンドメイド(手作り品)と言う事で表示などは付いていません。
綿製品だから水洗いできるだろうと洗った所、いきなり色が出て広範囲についてしまったとの事。
そこで、海外製品と日本製品と言うか日本でテストして付けられる品質表示の洗い指定についての注意点をご説明しておきます。
日本は世界で一番厳しい法律基準で品質を管理しています。
なので既製服すべてに日本語表記の品質表示が付けられています。
品質表示は服の保証書の役割をしており、洗い指定に従って不具合が起きると基準に則って保証をすることが法律で義務付けられています。
インポート製品を買われた方は見たことあるかと思いますが、品質表示の洗い指定がいくつもつけられていたりします。
この洗い指定は洗う国により環境、基準も違うため、その国の基準に則ってつけられています。
だから保証書となるのは日本の場合、日本語表記の表示が無ければ保証対象外となります。
海外で直接買ってきた服のほとんどは日本で洗い何か不具合が起きても保証対象外となります。
このワンピースの場合、品質表示はありませんが衿元のタグを見るとドライクリーンオンリーと書かれています。
指定的にはドライになっていますが縁取りの色などから安易に信用して洗うわけにはいかないのがハンドメイド製品です。
ドライクリーンオンリーとなっていてもちゃんとドライクリーニングテストをしているのかどうかも分かりません。
色滲みなどが起きてしまうと洗ったクリーニング店の責任となってしまいますから
今回は海外旅行に行った際、気に入って購入されたワンピースです。
ハンドメイド(手作り品)と言う事で表示などは付いていません。
綿製品だから水洗いできるだろうと洗った所、いきなり色が出て広範囲についてしまったとの事。
そこで、海外製品と日本製品と言うか日本でテストして付けられる品質表示の洗い指定についての注意点をご説明しておきます。
日本は世界で一番厳しい法律基準で品質を管理しています。
なので既製服すべてに日本語表記の品質表示が付けられています。
品質表示は服の保証書の役割をしており、洗い指定に従って不具合が起きると基準に則って保証をすることが法律で義務付けられています。
インポート製品を買われた方は見たことあるかと思いますが、品質表示の洗い指定がいくつもつけられていたりします。
この洗い指定は洗う国により環境、基準も違うため、その国の基準に則ってつけられています。
だから保証書となるのは日本の場合、日本語表記の表示が無ければ保証対象外となります。
海外で直接買ってきた服のほとんどは日本で洗い何か不具合が起きても保証対象外となります。
このワンピースの場合、品質表示はありませんが衿元のタグを見るとドライクリーンオンリーと書かれています。
指定的にはドライになっていますが縁取りの色などから安易に信用して洗うわけにはいかないのがハンドメイド製品です。
ドライクリーンオンリーとなっていてもちゃんとドライクリーニングテストをしているのかどうかも分かりません。
色滲みなどが起きてしまうと洗ったクリーニング店の責任となってしまいますから
◆海外製品を日本で洗う時の注意点

それともう一つ。
品質表示、洗い指定が付けられていてもインポート製品は要注意なんです。
どうしてか?
それは洗濯環境が違うからです。
日本の水は世界で見てもマレな軟水と言う水質になります。
水には軟水と硬水があり、軟水はとても汚れ落ちが良い洗濯に向いた水質になります。
だから軟水の日本の洗濯機はほとんどは常温水(水道水)で洗いますが、硬水の国の場合は汚れ落ちが極端に悪くなるため洗濯機自体温水洗いするように作られていたりします。
そして、染料というのは水溶性汚れと同じなんです。
染料と言う名前の落ちにくくした水溶性汚れって事です。
だから汚れ落ちが良ければ染料は落ちやすくなり汚れ落ちが悪ければ染料の色も落ちにくくなるんです。
もう少し書いておくと、水道水で同じ服を洗う場合、
夏場は水温が高くなる=汚れ落ちが良くなるので色落ちしやすい
冬場は水温が低くなる=汚れ落ちが悪くなるので色落ちもしにくい
となります。
家庭で洗う場合だと色落ちしやすい素材は綿と麻製品です。
夏場、色の濃い服を洗う場合は水温が低い朝方に洗うとか、手洗いならちょっと氷を入れて水温を下げて洗ったりすると色落ちを抑えて洗うことができます。
私がまだ子供のころ、夏物のシルクブラウスなどを洗う際、父は氷を入れて冷水にし、そこに塩を加え塩止めしながら洗っていました。
今はもっと効果のある薬剤がありますので塩を入れて洗う事はありませんが、今の時代だとそんなことをして洗っていたって知っている人はほぼ居ないんじゃないかな。
家庭で洗う場合は冷水、塩止めはちゃんと効果があります。
手早く洗うほど風合い変化と色落ちを抑えて洗う事ができます。
品質表示、洗い指定が付けられていてもインポート製品は要注意なんです。
どうしてか?
それは洗濯環境が違うからです。
日本の水は世界で見てもマレな軟水と言う水質になります。
水には軟水と硬水があり、軟水はとても汚れ落ちが良い洗濯に向いた水質になります。
だから軟水の日本の洗濯機はほとんどは常温水(水道水)で洗いますが、硬水の国の場合は汚れ落ちが極端に悪くなるため洗濯機自体温水洗いするように作られていたりします。
そして、染料というのは水溶性汚れと同じなんです。
染料と言う名前の落ちにくくした水溶性汚れって事です。
だから汚れ落ちが良ければ染料は落ちやすくなり汚れ落ちが悪ければ染料の色も落ちにくくなるんです。
もう少し書いておくと、水道水で同じ服を洗う場合、
夏場は水温が高くなる=汚れ落ちが良くなるので色落ちしやすい
冬場は水温が低くなる=汚れ落ちが悪くなるので色落ちもしにくい
となります。
家庭で洗う場合だと色落ちしやすい素材は綿と麻製品です。
夏場、色の濃い服を洗う場合は水温が低い朝方に洗うとか、手洗いならちょっと氷を入れて水温を下げて洗ったりすると色落ちを抑えて洗うことができます。
私がまだ子供のころ、夏物のシルクブラウスなどを洗う際、父は氷を入れて冷水にし、そこに塩を加え塩止めしながら洗っていました。
今はもっと効果のある薬剤がありますので塩を入れて洗う事はありませんが、今の時代だとそんなことをして洗っていたって知っている人はほぼ居ないんじゃないかな。
家庭で洗う場合は冷水、塩止めはちゃんと効果があります。
手早く洗うほど風合い変化と色落ちを抑えて洗う事ができます。
◆にじみ出た色はインディゴ

さて、画像は色滲み処理をし乾かした画像。
途中経過は取っていませんが、処理後はほぼわからないレベルまで取れあとは目立つ部分をしみ抜きで取っていけばいいかな、と思っていました。
そして乾燥後に確認すると、、、全体にまだかなり紫色の滲みが残っている・・・
そう、乾いたら紫色に発色し出てきたのです。
藍染め、インディゴ染めで起こる現象です。
染め方自体、酸化発色と言って空気中の酸素により酸化させることで発色するのがインディゴ、藍染めなんです。
これ・・・・物凄く取れないんです。
そして通常の色止め剤(フィックス剤)では色が止まらないのがこの草木染になります。
お預かり時のご説明で草木染だとものすごく取れない事、色が出た濃い紫色の色がどこまで薄くなるかわからないし何色になるかもわからない、と事前にご説明し、ダメになったら諦めるし、色が薄くなっても着られれればそのほうがいい、と言う事でお受けしています。
色をできる限り残すために3段階に分けて取っていきましたが、最終的には縁の紫色の色がにじみ出てこないところまで落とすしか方法がありませんでした。
途中経過は取っていませんが、処理後はほぼわからないレベルまで取れあとは目立つ部分をしみ抜きで取っていけばいいかな、と思っていました。
そして乾燥後に確認すると、、、全体にまだかなり紫色の滲みが残っている・・・
そう、乾いたら紫色に発色し出てきたのです。
藍染め、インディゴ染めで起こる現象です。
染め方自体、酸化発色と言って空気中の酸素により酸化させることで発色するのがインディゴ、藍染めなんです。
これ・・・・物凄く取れないんです。
そして通常の色止め剤(フィックス剤)では色が止まらないのがこの草木染になります。
お預かり時のご説明で草木染だとものすごく取れない事、色が出た濃い紫色の色がどこまで薄くなるかわからないし何色になるかもわからない、と事前にご説明し、ダメになったら諦めるし、色が薄くなっても着られれればそのほうがいい、と言う事でお受けしています。
色をできる限り残すために3段階に分けて取っていきましたが、最終的には縁の紫色の色がにじみ出てこないところまで落とすしか方法がありませんでした。
◆色滲み除去後 ①

そして色滲み除去後の画像です。
縁取りに関しては外してから色滲みを除去し縫製していく、と言う方法も説明しています。
現地で購入したのでそれほど高価ではない事、でも現地で購入した思い出の品だからできれば着たいという事で外さず取っていきました。
それともう一つ、外してから取り付けていく場合、紫色の色はまた水洗いするとにじみ出てきます。
実際テストしてみると雨に濡れるだけでも色がにじみ出てくる状態でした。
色が薄くなったり変わったりしても出る色を落としきれば家庭でも手軽に洗えるようになります。
夏服なので家庭で洗えないと服自体がすぐにダメになってしまいます。
色々なことを総合して考えご相談しながらお受けした一着です。
縁取りに関しては外してから色滲みを除去し縫製していく、と言う方法も説明しています。
現地で購入したのでそれほど高価ではない事、でも現地で購入した思い出の品だからできれば着たいという事で外さず取っていきました。
それともう一つ、外してから取り付けていく場合、紫色の色はまた水洗いするとにじみ出てきます。
実際テストしてみると雨に濡れるだけでも色がにじみ出てくる状態でした。
色が薄くなったり変わったりしても出る色を落としきれば家庭でも手軽に洗えるようになります。
夏服なので家庭で洗えないと服自体がすぐにダメになってしまいます。
色々なことを総合して考えご相談しながらお受けした一着です。
色滲み除去後 ②

この服、現地の人が買って色滲みが起きたらどうなるんだろ?
どうして水を付けるだけで色がにじみ出てくる縁取りを付けたんだろ?
どうしてもっと簡単に色定着できる染料で染めたモノを使わなかったんだろ?
と考えるのは日本人だからかもしれませんが・・・
こういった考え方、クレームになるならないとか服に対する考え方なども国により違います。
日本で起きるクレームは海外ならクレームにならないくらい微妙な事って以前セミナーで聞いたことがあります。
服は消耗品。着たり洗ったりすれば傷むのは当たり前だし色落ちするのも当たり前と考えて使うのが海外の人たちで・・・
クリーニングに出せば新品になって帰って来るって思っている方が日本にはとても多いのだと。
今では考え方も変わってきていると思いますが20年くらい前に聞いたお話です。
どうして水を付けるだけで色がにじみ出てくる縁取りを付けたんだろ?
どうしてもっと簡単に色定着できる染料で染めたモノを使わなかったんだろ?
と考えるのは日本人だからかもしれませんが・・・
こういった考え方、クレームになるならないとか服に対する考え方なども国により違います。
日本で起きるクレームは海外ならクレームにならないくらい微妙な事って以前セミナーで聞いたことがあります。
服は消耗品。着たり洗ったりすれば傷むのは当たり前だし色落ちするのも当たり前と考えて使うのが海外の人たちで・・・
クリーニングに出せば新品になって帰って来るって思っている方が日本にはとても多いのだと。
今では考え方も変わってきていると思いますが20年くらい前に聞いたお話です。
◆滲みの原因となった色を残すことができない滲み取り事例 まとめ

気が付いた方もいらっしゃると思いますが、淵の色は薄くなっても刺繍の色は全く落ちていません。
先にも書きましたが色落ちする繊維と色落ちしない繊維があります。
刺繍の場合、ポリエステル糸が使われていれば色落ちしません。
レーヨン糸が使われていると色落ちする可能性もあれば、必ず縮みがでます。
刺繍糸が縮むので刺繍周りにシワができます。
刺繍糸の素材は本体の素材に合わせて同じ素材で刺繍をされたものもあります。
高額品に多いかな?と思いますが綿素材であれば刺繍も綿、麻なら麻刺繍とか、縫製糸も本体の素材に合わせて縫われている服もあります。
以前、英国屋さんから色褪せたからとカシミヤのジャケットを黒へ染め変えたことがあります。
茶系から黒への染め変えでしたので縫製糸はポリエステルが使われていることが多いので縫い目がステッチデザインのように残る、と説明した事があります。
実際に染めてみると縫製糸もきれいに同じ色で染まりました。
縫製糸にシルクが使われていたんです。
カシミヤと言う高級資材に合わせてシルク糸を使い縫製していたジャケットだったんです。
大きな型崩れも起きず目詰め処理から裁断縫製までしっかりとした品質で仕立てられたカシミヤジャケットでした。
このことをお客様から預かって持ってきたくださった当時の英国屋の店長様に伝えたところ、誇らしげに、でも嬉しそうに笑っていたのがとても印象的でした。
服はデザインで選ぶ、ブランドで選ぶ、品質で選ぶ等、選ぶ理由はそれぞれだと思います。
私たちクリーニング店が見る品質はこうした仕立てられ方、あとは品質表示の信頼性などを見て考えています。
実際に作られ方の品質って一番わかっているのがクリーニング店です。
服を洗い、仕上げることで型崩れが出ればわかるし簡単に直せるレベルなのか、かなり手間のかかる崩れ方なのかにより品質を見分けています。
消費者の立場に立って考えて作っている服なのかどうかもお手入れをしているクリーニング店が一番わかっています。
洗うだけでデザインが簡単に壊れてしまったらデザインを気に入って購入した服の価値は無くなってしまいます。
カラフルなデザインが水に濡れただけで色滲みが出てしまう服なら突然の雨に濡れただけでも服がダメになってしまいます。
服が長く綺麗に愛用できるかのほとんどは服の作られ方次第になります。
色移りしたり滲んだりなど定着させていない色を残されている場合は洗い流すしか方法が無くなります。
どの程度色が薄くなるかなどは実際にやってみないとわかりません。
今回はラベンダーのような淡い色に変わってしまいましたがお客様はこれはこれで可愛いし自分で洗えるのが嬉しい、と喜んで頂けました^^
先にも書きましたが色落ちする繊維と色落ちしない繊維があります。
刺繍の場合、ポリエステル糸が使われていれば色落ちしません。
レーヨン糸が使われていると色落ちする可能性もあれば、必ず縮みがでます。
刺繍糸が縮むので刺繍周りにシワができます。
刺繍糸の素材は本体の素材に合わせて同じ素材で刺繍をされたものもあります。
高額品に多いかな?と思いますが綿素材であれば刺繍も綿、麻なら麻刺繍とか、縫製糸も本体の素材に合わせて縫われている服もあります。
以前、英国屋さんから色褪せたからとカシミヤのジャケットを黒へ染め変えたことがあります。
茶系から黒への染め変えでしたので縫製糸はポリエステルが使われていることが多いので縫い目がステッチデザインのように残る、と説明した事があります。
実際に染めてみると縫製糸もきれいに同じ色で染まりました。
縫製糸にシルクが使われていたんです。
カシミヤと言う高級資材に合わせてシルク糸を使い縫製していたジャケットだったんです。
大きな型崩れも起きず目詰め処理から裁断縫製までしっかりとした品質で仕立てられたカシミヤジャケットでした。
このことをお客様から預かって持ってきたくださった当時の英国屋の店長様に伝えたところ、誇らしげに、でも嬉しそうに笑っていたのがとても印象的でした。
服はデザインで選ぶ、ブランドで選ぶ、品質で選ぶ等、選ぶ理由はそれぞれだと思います。
私たちクリーニング店が見る品質はこうした仕立てられ方、あとは品質表示の信頼性などを見て考えています。
実際に作られ方の品質って一番わかっているのがクリーニング店です。
服を洗い、仕上げることで型崩れが出ればわかるし簡単に直せるレベルなのか、かなり手間のかかる崩れ方なのかにより品質を見分けています。
消費者の立場に立って考えて作っている服なのかどうかもお手入れをしているクリーニング店が一番わかっています。
洗うだけでデザインが簡単に壊れてしまったらデザインを気に入って購入した服の価値は無くなってしまいます。
カラフルなデザインが水に濡れただけで色滲みが出てしまう服なら突然の雨に濡れただけでも服がダメになってしまいます。
服が長く綺麗に愛用できるかのほとんどは服の作られ方次第になります。
色移りしたり滲んだりなど定着させていない色を残されている場合は洗い流すしか方法が無くなります。
どの程度色が薄くなるかなどは実際にやってみないとわかりません。
今回はラベンダーのような淡い色に変わってしまいましたがお客様はこれはこれで可愛いし自分で洗えるのが嬉しい、と喜んで頂けました^^