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ドレスワンピースカビ取り~裏地に生えるカビの原因~

ドレスワンピース殺菌消臭・カビ取り
参考価格 12000円(税込み13200円)

表、裏地の素材、品質表示の洗い指定で水洗い不可商品、状態により金額が変わります。

◆自分の服は自分で管理をしていく事が大切

おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

今年もカビ取りのご相談がたくさんありました。
カビの生える原因はたくさんありますが今回の場合、礼服などによくみられるカビの繁殖になりますので、画像を見ながらご説明させて頂きます。

カビは温度、湿度、栄養素の3つの条件がそろった時点で繁殖を始めます。

一つでも条件を排除できればカビの繁殖は防ぐことが出来ますが、高温多湿の日本の場合、難しいですね。

今回は汗をかくことで付着した汗の成分、汗と一緒に分泌される油分、皮脂汚れなどが主な原因となり繁殖しています。

着た時に付く内側の汚れが原因となっているって事です。

表側にはカビは生えておらず裏地のみにカビが繁殖しています。

これとよく似たカビが生えるのが男性モノの礼服。
女性ものの場合、ポリエステル素材が多く汗取りもしやすい素材になりますが男性の礼服のほとんどはウールになります。

普通にクリーニングに依頼しても水洗いされることがないため、裏地のみに白カビが生えてしまったりします。

女性ものでも水洗いが難しい素材には同じように裏地に白カビが生えることもあるし、ポリエステル素材でも品質表示の洗い指定で水洗い不可となっているとドライクリーニングされ汗が落ちていないって事は良くあります。

当店では夏物衣料など、受付する際に着た時の汗のかき具合などをお聞きするのですが、初めてのお客様の場合、聞かれたことがない、と言われます。

【ドライクリーニングでは汗が落ちない】って事をまだまだ知らない方が多いようですし、受付でも説明をされることがないというのが現実。

どのくらい汗をかいたか、どんな状態で着ていたかなどは着ていた本人にしかわかりません。

汗をかき、汗取りを目的としてクリーニングをしてもらいたい場合、受付時に汗を取って欲しい事を依頼してください。

品質表示の洗い指定で水洗いもドライクリーニングもできる服の場合でも、【水洗いをしてほしい】という旨を伝えないとドライクリーニングになることが多いので、してほしい仕事を受付で自分で依頼するというのはとても大切。

自分の服は自分で管理していく=してほしい仕事をちゃんと伝えて依頼する、という事が大切。

目に見えるシミがあれば別ですが、汗取りなどは目に見えない状態での依頼になりますから・・・


シャネルワンピース全体黄ばみ変色・カビシミ取り

汗と一緒に分泌される成分がカビの栄養素

このワンピースは表面ではなく裏面に白カビが生えています。
裏返しにしてみると脇部分は汗と一緒に分泌された塩分が白く結晶化して残っています。

色の濃い服をクリーニングに出したら脇が白くなって帰ってきたって経験ある人割と多いんじゃないかな?

水洗いが簡単にはできない服の場合、ちゃんとお手入れしてくれるお店に依頼すると脇部分の汗を落としてドライクリーニングしてくれます。

でも、脇のみ汗が落ちるだけなので胸元、背中など濡れるほど汗をかいていたとしたら落ちずに汗の成分が残ってしまいます。

肌に直接着ている場合は皮脂汚れも付着するのでさらにカビは生えやすくなってしまいます。

今回の場合だと脇を見る限り汗処理は何もされていない状態という事がわかります。

この汗シミも表側からは見えていませんので、何も言わずに出してしまいドライクリーニングされると汗は全く落ちずに帰ってきているという事になります。

綿、麻、シルクなど色が抜けやすい素材の場合、この状態で汗が付着していると、クリーニングに出した時は何事も起きていなくても、次シーズンに着ようと思うと黄ばんでいたり色が抜けて変色していたりします。

服が着られなくなる一番の原因は変色と色落ちになりますので注意が必要です。


◆簡単に落ちるカビ、落ちにくいカビ

今回はドレスワンピースなのでかなりソフトに洗っています。

同じ白カビでも落ちにくいカビと落ちやすい状態のカビがあります。

手で払って落ちる程度のカビは表面に付着しているだけなので落としやすく、ソフトに洗うだけでも落ちてくれます。

手で払っても落ちない、定着した状態のカビになると簡単には落ちなくなります。


今回は落ちにくい状態になっていたため、一度の洗いでは落ちず、ソフトに洗いながら条件を変えて染み込んでいるカビを溶かしだすように洗っています。

カビの状態もひどかったので洗う際、殺菌剤を一緒に入れて殺菌洗いをし、最後に抗菌汚防カビ加工をして洗い上げています。

白いカビならどんな状態になっていてもほぼ落とすことが出来ますが、綿製品によくある黒カビ、茶系のカビなど生えてしまうとものすごく取れなくなります。

特に黒カビは色落ちしやすい素材に作ってしまうと色を落とすことなくカビだけ取ることが出来なくなります。

汗をかいた衣類はしまう前の最後の洗いはとにかく汗を落とす事が大切です。

汗の成分がカビの栄養素となります。

◆ドレスワンピースカビ まとめ

ここ数年で個人クリーニング店が激減しています。
今後残っていくクリーニング店はチェーン展開している会社とチェーン店ではできない仕事をしようとしているクリーニング店になっていくと思います。

お客様からもよく聞かれるのですが、業種としては同じクリーニングとなりますがやろうとしている仕事が全く違います。

当店で言えば、チェーン店ではできない仕事をしています。

受付時にお客様が疑問に思っている事、クリーニングに付いて、しみ抜きについて、他店でこうなってしまった原因は?なども聞かれたりします。

チェーン店の場合、受け付けはパートさんですので聞いても答えることが出来ません。

受付という入り口からすでに違っているんです。

仕事内容もチェーン店ではできない、綺麗にはならないものを綺麗にしていく事が当店の仕事です。

チェーン店は職人の仕事をパートさんでもできるよう、機械で再現をしています。

知識や技術がなくても洗って仕上げられる技術です。

どちらがいい、悪い、技術がある、無い、とは関係なくチェーン店と当店では必要とするスキルも違いやろとしている仕事が全く違うって事です。

ハイブランド品を得意とする個人店は、素材とデザイン、ブランドによる服の特徴なども理解して洗い分けています。

クリーニングとしみ抜き、しみ抜きによる色抜け修正技術がクリーニングとは全く違うスキルになります。

和服、皮革製品を洗う、メンテナンスする技術もまた違うスキルが必要になります。

ご自身の服はご自身で守っていくしかありませんので、お手入れをするお店選びが大切なんです。

チェーン店と信頼できる個人店を上手に使い分けることで服を長く綺麗に、おしゃれを楽しむことが出来るようになります^^

着物クリーニング~留袖のカビ取り~

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