
浮き・縮み変形修復仕上げ参考価格
自然劣化による浮き修復仕上げ
12000円(税込み13200円)~
縮み変形を伴いながら起きる凹凸、浮き修復仕上げ
15000円(税込み15000円)~
縮み変形が酷く出ている場合
18000円(税込み19800円)~
状態により仕上げの難易度も変わるため基本お見積りとなります。
浮きは自然劣化による浮きと加速劣化による浮きでは全く異なります。
加速劣化している場合、芯地の縮み、表生地、裏地のバランスが壊れた状態で縮むことが多く、修復する場合は3種の縮みをバランスよく修正して直していくため、かなり手のかかる修復となります。
一度劣化したものは元の状態に戻ることはないので、修復して仕上げても空気中の湿気を含むだけで縮みが出てくるモノ、クリーニングに出すとまた同じ状態に戻るものなどもあります。
根本的な修復は一度解体し、溶け出し、劣化した芯地を外し、新しい芯地と入れ替える必要がありますが、この作業は今現在お受けしておりません。
一度修復仕上げをしたスーツの場合、次回クリーニングをまたご依頼して頂ければクリーニング料金の中で修復して仕上げさせて頂いております。
服の状態を見ると着ることでまた浮きが出てきたものと、クリーニングでなったモノは一目でわかります。他店のクリーニングでまた浮きが出てしまっている場合は再度修復仕上げ代金がかかります。
◆グッチスーツ 加速劣化による溶け出しと縮、型崩れ

おしゃれ工房You友(ゆうゆう)店主 大友眞吾です。
加速劣化のブログを見て同じような現象が起きているというご相談が続けてありましたので・・・
前回投稿に引き続き、加速劣化の事例紹介&っご説明です。
今のところ、4~5年で起きた加速劣化を修復した場合、クリーニングをするまでは維持できているようです。
酷く縮み、ゆがみが出ている場合、仕上げ後、1週間手度吊るした状態で様子を見ると空気中の湿気を含みまた戻ってしまうものもあります。
戻った場合はもう一度入れる樹脂を変えたり方法をか合えたりして修復をしていく事でいじできているスーツもありますがこの修正仕上げは3度まで、とさせて頂いていますがこの工程を3回繰り返すとかなりのお時間がかかってしまいます。
状態、修復後に出る変化により工程、仕上がりまでの時間、お見積額の上限を超えることはありませんがお見積り内で価格も変動します。
今現時点でできる限りご説明させて頂いていますが、不明な点、ご質問等ありましたらLINE、もしくはお電話でお問い合わせください。
お電話のほうがより詳しくいろんなご質問にお答えできるかと思います。
まずはグッチスーツ。購入して5年は経っていないスーツとの事。
30~40万くらいはするんじゃないかな。
画像を見るとウキが出ているだけじゃなく型崩れ、縮みが出ているって事もわかるんじゃないかな。
はっきりとわかるのは、これでは使えないって事ですね。
おそらくクリーニングに出すたびに少しずつ変化していたと思います。
加速劣化のブログを見て同じような現象が起きているというご相談が続けてありましたので・・・
前回投稿に引き続き、加速劣化の事例紹介&っご説明です。
今のところ、4~5年で起きた加速劣化を修復した場合、クリーニングをするまでは維持できているようです。
酷く縮み、ゆがみが出ている場合、仕上げ後、1週間手度吊るした状態で様子を見ると空気中の湿気を含みまた戻ってしまうものもあります。
戻った場合はもう一度入れる樹脂を変えたり方法をか合えたりして修復をしていく事でいじできているスーツもありますがこの修正仕上げは3度まで、とさせて頂いていますがこの工程を3回繰り返すとかなりのお時間がかかってしまいます。
状態、修復後に出る変化により工程、仕上がりまでの時間、お見積額の上限を超えることはありませんがお見積り内で価格も変動します。
今現時点でできる限りご説明させて頂いていますが、不明な点、ご質問等ありましたらLINE、もしくはお電話でお問い合わせください。
お電話のほうがより詳しくいろんなご質問にお答えできるかと思います。
まずはグッチスーツ。購入して5年は経っていないスーツとの事。
30~40万くらいはするんじゃないかな。
画像を見るとウキが出ているだけじゃなく型崩れ、縮みが出ているって事もわかるんじゃないかな。
はっきりとわかるのは、これでは使えないって事ですね。
おそらくクリーニングに出すたびに少しずつ変化していたと思います。
毎年クリーニングに出しているのに気が付いたら真っ黒に・・・蓄積した汚れ落とし
デュペチカダウンクリーニング~クリーニングに出しても落ちない汚れ~
加速劣化している部分のアップ画像

パッと見ても目立たない部分も、近くで見ると小さな気泡状にポツポツとウキが出ています。
画像右側をよく見ると、腕の付け根部分にしわが寄っていますが、これは縫製糸が縮んだため表側にしわが出た状態。
パッカリングと言いますが、これが起きる場合は縫製の仕方の問題、と言われることが多いのですが、水洗いや乾燥でも時々起こる現象です。
ドライクリーニングでパッカリングが出た場合、原因は主に熱乾燥によるもの。
胸ポケットも少し写っていますが、表生地が縮むとポケットのラインがゆがみ湾曲します。
仕事柄、スーツを着ている人を見る場合、衿とポケットのラインは必ず見ます。
その方のスーツのお手入れのされ方がわかる部分です。
ポケットラインがゆがんでいない、目立つほどの酷いしわにもなっていないって事は表生地は縮みが出ていないって判断ができます。
画像右側をよく見ると、腕の付け根部分にしわが寄っていますが、これは縫製糸が縮んだため表側にしわが出た状態。
パッカリングと言いますが、これが起きる場合は縫製の仕方の問題、と言われることが多いのですが、水洗いや乾燥でも時々起こる現象です。
ドライクリーニングでパッカリングが出た場合、原因は主に熱乾燥によるもの。
胸ポケットも少し写っていますが、表生地が縮むとポケットのラインがゆがみ湾曲します。
仕事柄、スーツを着ている人を見る場合、衿とポケットのラインは必ず見ます。
その方のスーツのお手入れのされ方がわかる部分です。
ポケットラインがゆがんでいない、目立つほどの酷いしわにもなっていないって事は表生地は縮みが出ていないって判断ができます。
同じインポート製品でも品質表示の意味は変ります。

こちらは内側のブランドロゴと品質表示です。
見難いかもしれませんが、スイス製のスーツです。
オーダー品でない限り、グッチの既成スーツになるかと思います。
この表示を見ると表生地、裏地とも素材表記が日本語で書かれていてお手入れ方法が日本語表記で記されています。
洗い指定は全国共通マークでその下の注意書きも日本語表記になっています。
一番下には株式会社 ケリングジャパングッチ 表記と住所が記されています。
この品質表示は日本の場合はかなり厳しい基準が設けられていて、この品質表示が服の取り扱い説明書&保証書になっています。
指定に従って洗ったのに不具合が起きると法律上メーカーは基準に則った補償をすることを義務付けています。
ここで大切なのは・・・
品質表示は世界各国でその国の洗濯事情に合わせて洗い指定が付けられているという事。
例えば水洗いって水質により洗浄力などかなり変わります。
日本は世界的にも稀と言われる軟水で洗濯に適した水質。
汚れ落ちが悪い硬水の国と比べると洗浄力がかなり高くなります。
洗浄力が高いと汚れ落ちも良いのですが、色落ちしやすい服の色も落ちやすくなるため、硬水なら大丈夫でも軟水で洗うと色が滲む、移るって事故が起きてきます。
そして日本の法律基準が適用されるのは輸入会社が日本の基準に則ってテストをし、日本語表記で洗い指定を記している表示が付けられているモノだけになります。
全く同じ服を個人の直輸入店での購入、個人輸入、旅行先の現地で購入したって場合、日本語の表示はまず付いておらず、法律上、日本では保証外になります。
海外で買ってきた場合、直接購入した店舗、メーカーに交渉しろという話になる様ですが、海外と日本では洗濯事情が異なるため、日本で洗った服を保証してくれることは無いんです。
表示を見て大切な事だからと書き始めたので長くなってしまいましたが・・・
インポートブランド品が好きな方は参考にしてください。
見難いかもしれませんが、スイス製のスーツです。
オーダー品でない限り、グッチの既成スーツになるかと思います。
この表示を見ると表生地、裏地とも素材表記が日本語で書かれていてお手入れ方法が日本語表記で記されています。
洗い指定は全国共通マークでその下の注意書きも日本語表記になっています。
一番下には株式会社 ケリングジャパングッチ 表記と住所が記されています。
この品質表示は日本の場合はかなり厳しい基準が設けられていて、この品質表示が服の取り扱い説明書&保証書になっています。
指定に従って洗ったのに不具合が起きると法律上メーカーは基準に則った補償をすることを義務付けています。
ここで大切なのは・・・
品質表示は世界各国でその国の洗濯事情に合わせて洗い指定が付けられているという事。
例えば水洗いって水質により洗浄力などかなり変わります。
日本は世界的にも稀と言われる軟水で洗濯に適した水質。
汚れ落ちが悪い硬水の国と比べると洗浄力がかなり高くなります。
洗浄力が高いと汚れ落ちも良いのですが、色落ちしやすい服の色も落ちやすくなるため、硬水なら大丈夫でも軟水で洗うと色が滲む、移るって事故が起きてきます。
そして日本の法律基準が適用されるのは輸入会社が日本の基準に則ってテストをし、日本語表記で洗い指定を記している表示が付けられているモノだけになります。
全く同じ服を個人の直輸入店での購入、個人輸入、旅行先の現地で購入したって場合、日本語の表示はまず付いておらず、法律上、日本では保証外になります。
海外で買ってきた場合、直接購入した店舗、メーカーに交渉しろという話になる様ですが、海外と日本では洗濯事情が異なるため、日本で洗った服を保証してくれることは無いんです。
表示を見て大切な事だからと書き始めたので長くなってしまいましたが・・・
インポートブランド品が好きな方は参考にしてください。
◆修復仕上げ BEFOER&AFTER①

修復仕上げは見て頂ければ一目でわかるかと思います。
縮んでいる裏側の芯地を表生地の長さに揃えながら修復しています。
今回は自然劣化ではなく熱により接着剤が溶け出し剥がれながら縮みが出ている状態の加速劣化&縮みです。
織り生地の場合、織りの方向により一方向に縮むのですが、今回の縮みは縦横両方から縮みが出ています・
左側画像を見て頂くと凹凸のような浮きが縦長に出ている部分とボタンホールの近くは横方向に凹凸が出ています。
横に縮むと縦方向の生地が余る、縦に縮むと横方向の生地が余るため、凹凸の出方が縦横両方に出ています。
おそらく芯地自体が縮んだのではなく、貼り付けるための接着芯が縮んだのではないかな。
縮んでいる裏側の芯地を表生地の長さに揃えながら修復しています。
今回は自然劣化ではなく熱により接着剤が溶け出し剥がれながら縮みが出ている状態の加速劣化&縮みです。
織り生地の場合、織りの方向により一方向に縮むのですが、今回の縮みは縦横両方から縮みが出ています・
左側画像を見て頂くと凹凸のような浮きが縦長に出ている部分とボタンホールの近くは横方向に凹凸が出ています。
横に縮むと縦方向の生地が余る、縦に縮むと横方向の生地が余るため、凹凸の出方が縦横両方に出ています。
おそらく芯地自体が縮んだのではなく、貼り付けるための接着芯が縮んだのではないかな。
マックスマーラコート風合い直し~加工剤を入れるだけでは直らない~
修復仕上げ BEFOER&AFTER②
先の画像の反対側の身ごろです。
こちらも縦横両方に縮みが出て同じような状態になっています。
縮みを表生地の長さに合わせるようにして修復していますが、一度縮みが出た接着樹脂を熱で伸ばしながらスチームでもう一度溶かすようにして貼り付けてます。
この状態をどの程度維持できるのか、クリーニングしても維持できるかまではわかりません。
修復と言っても根本的に直す工程ではありません。
今のところ、加速劣化の場合は修復仕上げ後に再度クリーニングでお受けしたスーツはほぼ維持は出来ている状態になっています。
多少出ていても直してお渡ししているのでお客様には問題なく着用して頂けています。
こちらも縦横両方に縮みが出て同じような状態になっています。
縮みを表生地の長さに合わせるようにして修復していますが、一度縮みが出た接着樹脂を熱で伸ばしながらスチームでもう一度溶かすようにして貼り付けてます。
この状態をどの程度維持できるのか、クリーニングしても維持できるかまではわかりません。
修復と言っても根本的に直す工程ではありません。
今のところ、加速劣化の場合は修復仕上げ後に再度クリーニングでお受けしたスーツはほぼ維持は出来ている状態になっています。
多少出ていても直してお渡ししているのでお客様には問題なく着用して頂けています。
修復仕上げ BEFOER&AFTER③

胸元の小さな浮き、袖の付け根のパッカリング(シワ)の修復です。
パッカリングは縫製糸の縮みが原因となるため起きる現象です。
特にスーツのこの袖の縫い合わせは生地が3枚~4枚重ねて縫われている部分なのでパッカリングが起きやすい場所。
タンブル乾燥、高温熱乾燥されると起きてくるため、しみ抜きにしてもこうした修復仕上げにしても初めて当店に出たスーツの場合かなりパッカリングが出ています。
通常クリーニングでお受けする場合は修復仕上げまではしませんのでご希望の方は受付時にご相談ください。(別料金)
パッカリングは縫製糸の縮みが原因となるため起きる現象です。
特にスーツのこの袖の縫い合わせは生地が3枚~4枚重ねて縫われている部分なのでパッカリングが起きやすい場所。
タンブル乾燥、高温熱乾燥されると起きてくるため、しみ抜きにしてもこうした修復仕上げにしても初めて当店に出たスーツの場合かなりパッカリングが出ています。
通常クリーニングでお受けする場合は修復仕上げまではしませんのでご希望の方は受付時にご相談ください。(別料金)
◆グッチスーツ 加速劣化による溶け出しと縮、型崩れ まとめ

良いスーツでも襟の先端が少しヨレていたり縫目の縮みによるしわが少し寄っていたりするってかなりたくさんあります。
ひと昔前の個人クリーニング店ってスーツは襟が命、と襟だけはピシッとアイロンで膨らみを付けながら仕上げていくお店は多かったと思います。
今は誰でも出来る機械仕上げがメインとなるのでたとえ高いコースで依頼してもふっくらと丸みを付けながら衿を仕上げられることは無いんです。
ハンガーで吊るした状態だと膨らみがないため顕著に見えますが、着て人の体が入るとたるみが伸びるため気にしない方は気にならない程度には仕上がってます。
基本スチームでしわ伸ばしはしていき、ウールはスチームと相性が良いため全体的なしわはそれなりに綺麗に伸びてくれます。
ビジネススーツなど普段仕事で着用している方は何の問題もなくクリーニングしてもらえるし、ビジネススーツのほうがこうした不具合が起きにくい材料で作られている、そんな気がします。
実際、チェーン店に依頼してもほとんどの服は問題なく洗って仕上げられています。
そうじゃなければ仕事として成立しません。
不具合が起きる服は決まっているので、デリケート素材、凝ったデザインの服、高級素材、ハイブランドなど高額品はお店を変えちゃんとしたスキルを持って仕事をしてくれる個人店へ依頼をしないと、良い服の価値が無くなってしまう仕上がりになる可能性が高くなりますので商業クリーニング店と個人クリーニング店をうまく使い分けていく事が大切だと思います。
ひと昔前の個人クリーニング店ってスーツは襟が命、と襟だけはピシッとアイロンで膨らみを付けながら仕上げていくお店は多かったと思います。
今は誰でも出来る機械仕上げがメインとなるのでたとえ高いコースで依頼してもふっくらと丸みを付けながら衿を仕上げられることは無いんです。
ハンガーで吊るした状態だと膨らみがないため顕著に見えますが、着て人の体が入るとたるみが伸びるため気にしない方は気にならない程度には仕上がってます。
基本スチームでしわ伸ばしはしていき、ウールはスチームと相性が良いため全体的なしわはそれなりに綺麗に伸びてくれます。
ビジネススーツなど普段仕事で着用している方は何の問題もなくクリーニングしてもらえるし、ビジネススーツのほうがこうした不具合が起きにくい材料で作られている、そんな気がします。
実際、チェーン店に依頼してもほとんどの服は問題なく洗って仕上げられています。
そうじゃなければ仕事として成立しません。
不具合が起きる服は決まっているので、デリケート素材、凝ったデザインの服、高級素材、ハイブランドなど高額品はお店を変えちゃんとしたスキルを持って仕事をしてくれる個人店へ依頼をしないと、良い服の価値が無くなってしまう仕上がりになる可能性が高くなりますので商業クリーニング店と個人クリーニング店をうまく使い分けていく事が大切だと思います。
◆ロロピアーナ生地を使ったトゥモローランドスーツジャケット

もう一着一緒にご紹介です。
ロロピアーナの生地を使ったトゥモローランドスーツです。
こちらもまだ購入して2~3年程度との事。
こちらも同じく加速劣化によるウキと縮みです。
このスーツジャケットの場合、どういう作りになっているのか、どんな工程でこうなるのか少し不思議な状態でした。
ロロピアーナの生地を使ったトゥモローランドスーツです。
こちらもまだ購入して2~3年程度との事。
こちらも同じく加速劣化によるウキと縮みです。
このスーツジャケットの場合、どういう作りになっているのか、どんな工程でこうなるのか少し不思議な状態でした。
マッキントッシュクリーニング~ボンディングの溶け出し事例と法律基準による金額算出方法~
ウキと縮み、表裏

こちらは酷くウキと縮が出ている左肩付近ですが・・・
表面だけじゃなく裏を見ると裏も縮みが出ています。
裏の縮み具合から見て表側の浮きの出方が合わないというか不自然。
裏地まで芯地を貼り付けてあるのかな・・・
どういった作り方をしたかはこのスーツを作ったメーカーじゃないとわからない・・・
と言いたいところですが経験上、問い合わせても誰にもわからないのが現実のようです。
例えば個人の職人にフルオーダーで仕立ててもらう場合、一人の職人で一着仕立てますが、そうじゃない場合は裁断、加工、パーツの作成、縫製と分業で作られていくため一着を通しての工程をすべて把握している人がいなかったりします。
当然、クリーニング店も洗って起きてくる不具合の状態を見て予測する事しかできません。
表面だけじゃなく裏を見ると裏も縮みが出ています。
裏の縮み具合から見て表側の浮きの出方が合わないというか不自然。
裏地まで芯地を貼り付けてあるのかな・・・
どういった作り方をしたかはこのスーツを作ったメーカーじゃないとわからない・・・
と言いたいところですが経験上、問い合わせても誰にもわからないのが現実のようです。
例えば個人の職人にフルオーダーで仕立ててもらう場合、一人の職人で一着仕立てますが、そうじゃない場合は裁断、加工、パーツの作成、縫製と分業で作られていくため一着を通しての工程をすべて把握している人がいなかったりします。
当然、クリーニング店も洗って起きてくる不具合の状態を見て予測する事しかできません。
◆受け取れる情報はお客様からの経緯の説明と品質表示

不具合が起きた場合、色々な事をお客様からお聞きします。
購入してどれくらい経つのか、自分で何かしたのか、クリ-ニングに何回くらい出したのかなどなど・・・
服を解体して縮み、伸び、型崩れを一枚の生地の状態で直し縫製して仕上げるという事まで基本しません。
現状の状態のまま、修正できる部分を修正して仕上げています。
色々な情報をお客様から詳しくお聞きすることで、依頼したのはどんなお店なのか、有名店へ出された場合はそのお店がどんな仕事をしているのかなどを見ることができます。
今回のウキのご相談もかなりたくさんの色んな事例とウキが出た経緯などの情報も集まってきた事で、これは作られ方や仕立ての問題ではなく、最適な方法で処理されていないために起きている加速劣化だという結論に至りました。
樹脂が溶け出す、生地が縮むって言われてもどんな状況かわからないと思うので、説明をしていきます。
購入してどれくらい経つのか、自分で何かしたのか、クリ-ニングに何回くらい出したのかなどなど・・・
服を解体して縮み、伸び、型崩れを一枚の生地の状態で直し縫製して仕上げるという事まで基本しません。
現状の状態のまま、修正できる部分を修正して仕上げています。
色々な情報をお客様から詳しくお聞きすることで、依頼したのはどんなお店なのか、有名店へ出された場合はそのお店がどんな仕事をしているのかなどを見ることができます。
今回のウキのご相談もかなりたくさんの色んな事例とウキが出た経緯などの情報も集まってきた事で、これは作られ方や仕立ての問題ではなく、最適な方法で処理されていないために起きている加速劣化だという結論に至りました。
樹脂が溶け出す、生地が縮むって言われてもどんな状況かわからないと思うので、説明をしていきます。
◆修復 before&after 加速劣化する原因

貼り付けてある樹脂が溶け出すこの現象が起きる原因はスチームと熱です。
例えば子供の体操服の名前をアイロンの圧着テープなどで付けた場合、剥がすときにどうする?
ネットで検索すると方法が出てきますが、水分と熱でくっついている接着剤を溶かし剥がし取っていきます。
ギターに貼り付けてあるピックガード(知らない人、すみません)も剥がすときドライヤーとかヒーターで熱をかけることで接着剤が溶け出すため剥がしやすくなります。
接着されているモノを剥がす=溶かすわけですが熱と水分を使い剥がしていきます。
これをちゃんと理解していれば、スーツに使われる接着芯を溶かしたり剥がれたりさせないように洗い、乾燥させることは難しい事ではないんです。
接着剤はドライ溶剤でも溶け出しやすいですが、品質表示でドライクリーニングができるように作られていることがわかりますので洗う事は問題ないんです。
問題は熱(乾燥)と仕上げ(スチーム)です。
高温熱乾燥している時にスチームを入れる、高温でタンブルするなど、想定以上の熱とスチームの使われ方をすることで樹脂が溶け出し、繊維も縮むため起きた不具合です。
クリーニングで一番時間がかかるのが乾燥なんです。
効率よく早く仕上げるため温度を上げることで今までは起きてこなかった不具合が起きているという事です。
例えば子供の体操服の名前をアイロンの圧着テープなどで付けた場合、剥がすときにどうする?
ネットで検索すると方法が出てきますが、水分と熱でくっついている接着剤を溶かし剥がし取っていきます。
ギターに貼り付けてあるピックガード(知らない人、すみません)も剥がすときドライヤーとかヒーターで熱をかけることで接着剤が溶け出すため剥がしやすくなります。
接着されているモノを剥がす=溶かすわけですが熱と水分を使い剥がしていきます。
これをちゃんと理解していれば、スーツに使われる接着芯を溶かしたり剥がれたりさせないように洗い、乾燥させることは難しい事ではないんです。
接着剤はドライ溶剤でも溶け出しやすいですが、品質表示でドライクリーニングができるように作られていることがわかりますので洗う事は問題ないんです。
問題は熱(乾燥)と仕上げ(スチーム)です。
高温熱乾燥している時にスチームを入れる、高温でタンブルするなど、想定以上の熱とスチームの使われ方をすることで樹脂が溶け出し、繊維も縮むため起きた不具合です。
クリーニングで一番時間がかかるのが乾燥なんです。
効率よく早く仕上げるため温度を上げることで今までは起きてこなかった不具合が起きているという事です。
バーバリーコートクリーニング~このコート、50年前のコートなんです~
修復 before&after 加速劣化する原因②

品質表示は服の取扱説明書&保証書の役割をしています。
そして保証基準は法律基準が設けられており、何か起きた場合は基本的に基準に従い保証することになります。
本来なら購入した消費者が不利益を被らないよう付けられているモノで、特に日本は世界一厳しい基準と言われるほどのテストをして付けられているのが品質表示です。
この賠償における服の基準は平均使用年数が素材、服の種類ごとに定められています。
劣化しにくい材料で作られているモノもあれば2~3年でダメになる素材もありますが、平均使用年数で定めているため保証はかなり短くなります。
例えばこのスーツの場合、樹脂を経時劣化素材としてみると平均使用年数は2年です。
全て仕立てで樹脂など使わず仕立てられていても3年です。
平均使用年数として定められた年月の2倍の時間が経過すると、法律基準での保証額は購入額の3~7%程度、シミや汚れがある場合ほぼゼロになります。
そしてこの樹脂による溶け出しが起きた場合、劣化寿命という事で保証はできない、とされてしまいます。
本来なら消費者を守るための法律基準ですが、こうした不具合が起きてしまった場合の責任回避の証拠として使われる保証基準となっています。
新しいうちは多少溶け出しても問題が起きてこなく、でも一度溶け出した樹脂は元に戻らないため少しずつ劣化が進んでいきます。
劣化が始まると空気中の湿気でも樹脂は溶けだすため、劣化は時間と共に加速するようにして進み、さらにまた熱とスチームにより溶け出しが加速されるため3~4年程度で着られないくらいの状態まですすんでしまい、浮きが出てくるという事です。
洗い指定からはここまでの事は書かれていません。
パートさんの仕事となるチェーン店の場合、全員がそこまでを理解して扱うわけではないので良い服、大切な服は出し分ける事が大事です。
そして保証基準は法律基準が設けられており、何か起きた場合は基本的に基準に従い保証することになります。
本来なら購入した消費者が不利益を被らないよう付けられているモノで、特に日本は世界一厳しい基準と言われるほどのテストをして付けられているのが品質表示です。
この賠償における服の基準は平均使用年数が素材、服の種類ごとに定められています。
劣化しにくい材料で作られているモノもあれば2~3年でダメになる素材もありますが、平均使用年数で定めているため保証はかなり短くなります。
例えばこのスーツの場合、樹脂を経時劣化素材としてみると平均使用年数は2年です。
全て仕立てで樹脂など使わず仕立てられていても3年です。
平均使用年数として定められた年月の2倍の時間が経過すると、法律基準での保証額は購入額の3~7%程度、シミや汚れがある場合ほぼゼロになります。
そしてこの樹脂による溶け出しが起きた場合、劣化寿命という事で保証はできない、とされてしまいます。
本来なら消費者を守るための法律基準ですが、こうした不具合が起きてしまった場合の責任回避の証拠として使われる保証基準となっています。
新しいうちは多少溶け出しても問題が起きてこなく、でも一度溶け出した樹脂は元に戻らないため少しずつ劣化が進んでいきます。
劣化が始まると空気中の湿気でも樹脂は溶けだすため、劣化は時間と共に加速するようにして進み、さらにまた熱とスチームにより溶け出しが加速されるため3~4年程度で着られないくらいの状態まですすんでしまい、浮きが出てくるという事です。
洗い指定からはここまでの事は書かれていません。
パートさんの仕事となるチェーン店の場合、全員がそこまでを理解して扱うわけではないので良い服、大切な服は出し分ける事が大事です。
修復 before&after 加速劣化する原因③

このスーツの場合、裏側もかなり縮み凹凸がでていました。
表面を修復すると裏面にしわ寄せがきてしまい上手く収まらない状態。
できる限りバランスよく修復していきますが、表に出る面はできる限り元通りに修復していかないと着られません。
裏側も直していますが、直り切らない部分が少し残っています。
何十年と愛用して自然に劣化して出てくる浮きの場合、生地自体の縮みとか歪みは出ていません。
仕立てた時とほぼ同じ状態のまま劣化してはがれた部分のみがポコッとした気泡状のウキが出てきます。
生地の長さを修正するような工程にはならないのでこの場合はクリーニング工程の中で収めていました。
おそらく、個人クリーニング店で手仕上げするお店はどのお店もやっていた事だと思います。
アパレル仕上げなど手仕上げを宣伝しているお店は今でもあるかと思いますが、縮みや歪みが出ていない服を手仕上げするのは難しい事ではないんです。
今回のように加速劣化している場合は生地の歪み、表裏のバランスの崩れが出ているため、修復仕上げはとても厄介。
地直しと言って繊維の織りを見て織りの通りに仕上げていく事でデザインがわからなくても元の形状に戻っていきます。
クリーニングの仕事の中でこの地直し、特に歪みが出ているような服を直していく事が一番難しい仕事になります。
表面を修復すると裏面にしわ寄せがきてしまい上手く収まらない状態。
できる限りバランスよく修復していきますが、表に出る面はできる限り元通りに修復していかないと着られません。
裏側も直していますが、直り切らない部分が少し残っています。
何十年と愛用して自然に劣化して出てくる浮きの場合、生地自体の縮みとか歪みは出ていません。
仕立てた時とほぼ同じ状態のまま劣化してはがれた部分のみがポコッとした気泡状のウキが出てきます。
生地の長さを修正するような工程にはならないのでこの場合はクリーニング工程の中で収めていました。
おそらく、個人クリーニング店で手仕上げするお店はどのお店もやっていた事だと思います。
アパレル仕上げなど手仕上げを宣伝しているお店は今でもあるかと思いますが、縮みや歪みが出ていない服を手仕上げするのは難しい事ではないんです。
今回のように加速劣化している場合は生地の歪み、表裏のバランスの崩れが出ているため、修復仕上げはとても厄介。
地直しと言って繊維の織りを見て織りの通りに仕上げていく事でデザインがわからなくても元の形状に戻っていきます。
クリーニングの仕事の中でこの地直し、特に歪みが出ているような服を直していく事が一番難しい仕事になります。
◆ロロピアーナ生地を使ったトゥモローランドスーツジャケット 修復仕上げまとめ

一番最初に投稿した浮き直しは長い年月をかけて劣化し部分的に剥がれて出た浮き直しでした。
修復事例として投稿したのは、アイロン仕上げをしないクリーニング(機械仕上げ)が増加し、ちょっとした浮きでも直してくれるお店が無くなってしまったため、お客様から「浮きは直りますか?」という相談が出てきたからです。
15年くらい前になるかと思いますが、当時は自然劣化による剥がれしかなく加速劣化した服は一点も無かったんです。
今現在、当店にされる浮きのご相談はほぼ全てと言っていいくらい、加速劣化による波打つような生地の凹凸、生地の縮み歪みが出た状態。
出しているお店がちゃんとやってくれているのか?
判断が難しいのは新品購入して数回程度は見た目問題がない状態で仕上がっている事です。
3~5年程度で目に見えて出てくるため、気が付いた時はクリーニング店にしてもメーカー元にしても素材の劣化と簡単に言われてしまいます。
消費者相談センターへ相談しても法律的な基準に沿った回答になるため、経時劣化、劣化寿命と言う事で賠償としてはクリーニング代金返金程度、と説明されてしまいう事がほとんどとなります。
3~5年程度で出るという事はクリーニングは3~5回程度、多くてもその倍程度になるかと思います。
その回数で不具合が出てきたとしたら、そのお店に出していると服はどんどんダメになっていく可能性が高くなります。
デザイン性の高い服、風合いの良い服、デリケート素材、ハイブランド品などはちゃんとしたお手入れをしてくれるお店に出さないと、寿命が短くなります。
どんな高額品でも平均使用年数が定められていて、減価償却されていくため、ほとんどの服は4~5年程度経過すると納得ができるような保証額になることは無いんです。
目で見て金額相応の仕事をしてもらえているかどうかを判断することができる服もあります。
例えば、綿、麻、シルク製品は色落ちする素材で汚れ落ちも悪い素材。
濃い色の服が色落ちしていないか、薄い色の服は衿、袖口など汚れをしっかり落として洗ってくれているか(きれいにするにはシミ抜きが必須)
真っ白のものは白さが維持できているか。(高温乾燥していると早く黄ばみが出てくる)
ダウンジャケットは衿、袖口の皮脂汚れを綺麗に除去してもらえているか。
ハイブランド品のダウンジャケットなど、お尻部分、肘関節部分などシワもちゃんと伸ばしてもらえているか。
モンクレールなど光沢のある生地のナイロン地など、細かなしわがあると光沢が消失し生地のハリもなくなりますが、アイロン仕上げでシワを伸ばし仕上げてもらえば光沢もハリも戻ります。
修復事例として投稿したのは、アイロン仕上げをしないクリーニング(機械仕上げ)が増加し、ちょっとした浮きでも直してくれるお店が無くなってしまったため、お客様から「浮きは直りますか?」という相談が出てきたからです。
15年くらい前になるかと思いますが、当時は自然劣化による剥がれしかなく加速劣化した服は一点も無かったんです。
今現在、当店にされる浮きのご相談はほぼ全てと言っていいくらい、加速劣化による波打つような生地の凹凸、生地の縮み歪みが出た状態。
出しているお店がちゃんとやってくれているのか?
判断が難しいのは新品購入して数回程度は見た目問題がない状態で仕上がっている事です。
3~5年程度で目に見えて出てくるため、気が付いた時はクリーニング店にしてもメーカー元にしても素材の劣化と簡単に言われてしまいます。
消費者相談センターへ相談しても法律的な基準に沿った回答になるため、経時劣化、劣化寿命と言う事で賠償としてはクリーニング代金返金程度、と説明されてしまいう事がほとんどとなります。
3~5年程度で出るという事はクリーニングは3~5回程度、多くてもその倍程度になるかと思います。
その回数で不具合が出てきたとしたら、そのお店に出していると服はどんどんダメになっていく可能性が高くなります。
デザイン性の高い服、風合いの良い服、デリケート素材、ハイブランド品などはちゃんとしたお手入れをしてくれるお店に出さないと、寿命が短くなります。
どんな高額品でも平均使用年数が定められていて、減価償却されていくため、ほとんどの服は4~5年程度経過すると納得ができるような保証額になることは無いんです。
目で見て金額相応の仕事をしてもらえているかどうかを判断することができる服もあります。
例えば、綿、麻、シルク製品は色落ちする素材で汚れ落ちも悪い素材。
濃い色の服が色落ちしていないか、薄い色の服は衿、袖口など汚れをしっかり落として洗ってくれているか(きれいにするにはシミ抜きが必須)
真っ白のものは白さが維持できているか。(高温乾燥していると早く黄ばみが出てくる)
ダウンジャケットは衿、袖口の皮脂汚れを綺麗に除去してもらえているか。
ハイブランド品のダウンジャケットなど、お尻部分、肘関節部分などシワもちゃんと伸ばしてもらえているか。
モンクレールなど光沢のある生地のナイロン地など、細かなしわがあると光沢が消失し生地のハリもなくなりますが、アイロン仕上げでシワを伸ばし仕上げてもらえば光沢もハリも戻ります。