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ブランドトレーナー・Tシャツクリーニング~洗い方の違いと風合い変化の出方の違い~

参考価格 

ブランドTシャツ1点手洗い
2500円(税込み2750円)~

トレーナ・パーカー1点手洗い
3800円(税込み4180円)~

今回のモスキーノトレーナー

6000円(税込み6600円)

デザイン、飾りの有無、皮革付きなど色々とあり高額品はお見積りとなります。
コラボ商品、希少価値などプレミアがついているモノは受付時に必ずお伝えくださるようお願いします。



◆洗い方の違いと変化の出方の違いは?

おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

Tシャツ、パーカー、トレーナーなどは風合いをできるだけ変えず、色褪せも抑えて丁寧に洗ってほしい、と当店に依頼されるお客様がほとんどです。

洗い方はお店により色々違うと思いますが、当店の場合は1点ずつ手洗いしています。

ソフトに機械洗いをするのって、家庭でもおしゃれ着コース洗いなどあるからわかると思いますが、洗っている時の服の状態が見えません。

洗っている服が洗剤を含むとどうなる?色は?風合いとか質感は?いろいろと確認しながら洗っていくために当店では手洗いをしています。

水に浸かっている時間に比例して色は流れ出てくるようになり、色が流れ出てくれば色褪せていきます。

洗剤を含んだ状態で揉まれればクタクタ感が出てきますし、新品時に張られている糊も揉まれることで落ちていくためクタクタになっていきます。

手洗いすればクタクタにならないわけではなく、できるだけクタクタになるのを抑えて洗うことが出来るってことです。

4~5回程度クリーニングに依頼する、自分で洗っていると、その差が目に見えて出てきます。

水洗いは風合い変化が出やすいんです。

綿製品は水分を含むと繊維が膨張するため、毛羽立ちなども起きやすく、膨張した状態で揉めば風合い変化も起きるし型崩れなども出てきます。

綿の場合だと水に漬けこみ芯まで水が浸透し切るまでに15分程度かかると言われています。

繊維の太さにもよると思いますが。

水により色が出る、膨張する、風合い変化が起きる、それらを抑えてどう洗う?を1点1点考えて洗い分ける、そんな仕事をご希望されているお客様からのご依頼に応えられるように洗っていくのが当店の1点手洗いになります。

当店へ依頼してもらっていた時は問題なかったけど・・・
他の店に依頼したらトレーナーが一度で色褪せた、光沢が無くなったってご相談があり・・・

何がどう違うんですか?って質問されました。
クリーニング代金的にはハイブランドコースで依頼したという事で当店とあまり変わらないとの事でした。

依頼したお店がどんな洗い方法なのかわかりませんので、当店のクリーニング方法の一つを事例としてご説明させて頂きます。

ルイ・ヴイトンTシャツ~高級Tシャツ1点洗い方法~

◆服に合わせて一点手洗い 

トレーナーと一言で言ってもデザイン、金額も色々あります。
今回のモスキーノトレーナーは7~8万くらいで購入したとの事でした。

まずはパッと見てプリント柄の上に飾りが貼り付けられています。
その下の貼り付けはトレーナー生地に直接貼り付けられています。

伸縮する素材に貼り付けると、貼り付けた個所は伸縮性が無くなるため、脱いだり着たりして動くと生地が引っ張られるためはがれやすくなります。

接着が弱くなっていたり劣化してはがれやすくなっていると洗うことをきっかけとして剥がれ落ちてしまったりします。

まずはこの説明をさせて頂き、注意して手洗いしますがそれでも剥がれてしまった場合は接着剤の寿命になります、とご説明をしています。

よくクレームにならないように受け付けるってクリーニング業界のセミナーでも言われるのですが・・・

お客様が【クレームにできない受け方】と【クレームにならない受け方】では天と地の差があるほど違うんです。

今回の場合、プリント部分はある程度伸縮が抑えられているためはがれにくく、本体に直に貼り付けてある部分ははがれやすい形状になっています。

裏を見ると表面に貼り付けられているのがわかります。

剥がれにくいよう、台座を作ってある場合、貼り付けてある箇所が接着剤で伸縮しないように固められています。

ルイ・ヴィトンカシミヤセーター 臭いを取り柔らかさを復活

◆一点手洗い 洗い前のしみ抜き

飾りが貼り付けられているので繊維の膨張を抑えて短時間で洗っていきます。

短時間にソフトに洗うって事はその分汚れ落ちも悪くなります。

汚れが付着する部分は洗う前段階でしみ抜きで皮脂などを落とし、ブランドロゴが汚れて黒ずんでこないよう汚れを落としていきます。

ブランド品を愛用するお客様が一番気にされる部分はこのロゴじゃないかな。

当店に定期的に出されている方で、10年以上愛用されている服でもこのロゴが汚れてきたって事は一度もないんです。

汚れが目立つ前に落としていく事で綺麗に長く愛用できるようになります。

クリーニングに出しても綺麗にならい、直らない事例

手洗い方法 飾りに負荷をかけないように

洗い方法は原始的というか、かなりアナログです。

浴槽に水を溜めたら色止め剤と防縮剤、中性洗剤を入れ洗っていきます。

飾りが付いている部分はできる限り動かさないよう、注意して確認しながら押し洗いしています。

水分を含むと繊維は重たくなりますので、負荷がかからないよう子供を抱くような感じで下に手を入れ持ち上げ、押し洗いをしていきます。

洗剤に色が出てきた場合、洗剤が染まっていきます。
色が出た時、すぐに水で濯ぎ洗剤を洗い流す事でほとんどの色は止まってくれます。

画像には写っていませんが色が出たときにすぐに洗剤をすすげるよう、隣には水をためた浴槽を用意して洗っています。

色は水でも出てきますが洗剤を使うと途端に出てくる服はたくさんあります。

機械洗いしていると色が出ていても気が付かないためどんどん落ちてしまいます。

色が落ちる可能性を考えて洗っていない場合、色褪せが一目でわかるほど落ちていても気が付かなかったりします。

綿製品は色落ちする素材だから仕方がない・・・と説明されることが多いと思います。

一点手洗い 仕上げ加工剤

同じような画像ですが、洗剤をすすいでいます。

洗う時と同じように丁寧に押し洗いすすぎをし、水を変え押し洗いすすぎを2回繰り返します。

注意する点は洗う時と同じように、負荷をかけないようにすすぎます。

下段左は柔軟仕上げ剤。
柔軟性があり張りが出るようサイジング加工剤と柔軟剤、抗菌防虫加工剤を入れた仕上げ剤です。

今回は色が濃い服なので色上げ剤(色を濃くするもの)も入れています。

どんなに丁寧に洗っていても色は水溶性汚れと同じなので水洗いするたびに少しずつ落ちていきますので色上げをして仕上げていきます。

右下は脱水機です。
今は1点手洗いするお店も少なく、家庭用の洗濯機の脱水機能を利用しているとこが多いから使っているとこ少ないかな・・・

当店の水洗いはほとんど機械洗いをしないので業務用脱水機は必須です。

自分でスイッチ入れて回したら素材に合わせて自分で止めて使います。

このアナログじゃないと使いにくいんです。

◆ブランドトレーナー1点手洗い まとめ

普通に水洗いしても大丈夫なモノもあれば変化が出るものもあります。
1~2回ならそれほど差が出てこなくても4回、5回と繰り返して洗った時に差が出てきます。

安くて早い大手の洗って仕上げる仕事は、初めてのパートさんでもできるようマニュアル化することで実現出来ています。

誰がやっても同じ品質で出来るようにすることを再現性を持たせる、といいますが再現が簡単にできない事もあります。

服の風合い、デザインなど、服ごとの違いを理解しどう洗っていくのが適切な方法なのか、どう仕上げていくと元通りのデザインに直すことが出来るのかなど、経験値と技術が必要な事は簡単に再現ができないんです。

服が大好きだから丁寧な洗い方をしてほしい、大切な一点だからより丁寧な仕事をしてもらいたいって方にご利用して頂けるようにと考えて仕事をしています。

持っている服全部を、ではなく大切な一点を出せるお店として選んで頂きたい、そんなお店作りをしています。

お気に入りの服って、何年経っても着続けたいって必ず思うもの。

どう洗っていったら風合いの変化も抑えてお手入れができるんだろ?って考えて洗ってくれるお店へ依頼できると服ってとても長く綺麗に着られるようになります。

今当店はかなり若い方からのご相談が増えています。

20代の男性、女性も多くなってきて、服の事を色々と相談されていますが・・・

実は若い男性のほうが多いんです!

和服からハイブランド品、革の服やバック、靴まで、地元では唯一すべてを当店でやっているからこそ、どんなご相談でも丁寧にご説明できるお店として徐々に知られていっています。



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