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エルメスバッグ復元~全体のカビ取り・シミ抜き・革の色直し

ご相談される状態により工程が変わるため基本お見積りとなります。

今回のエルメスバッグ参考価格


クリーニング・キャンパス地部分の全体のカビ取り
シミ、全体の黄ばみ落とし(30000円(税込み33000円)

革部分の4つ角色補修、革全体補色(15000円 税込み16500円)

合計 45000円(税込み49500円)

生地部分のコーティングされているバックはコーティングの劣化によるものなので黄ばみが取れないものもあります。


◆エルメス・シャネル・ヴィトンの3大ブランドは捨てちゃダメ・・・

おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 大友 眞吾です。

「このシミって取れますか?」とエルメスバッグのご相談です。

シミが付いて使えなく、十年以上使わずしまってあったエルメスバッグです。
どこのお店でも断られたので今回取れなければ使えないから捨てる・・・との事。

でも、エルメス、シャネル、ヴィトンは捨てちゃダメ・・・
かなりひどい状態でも今は売れるんです。

今までの感覚だと業者が販売も買い取り価格も出せないような状態でも、今はメルカリとかオークションで誰でも売ることが出来るから売れるんです。

それともう一つは業者がしみ抜きする、直すなどして使える状態にして販売しているモノもあります。

私自身、革バッグとかお財布の色直しを手付けた頃、この3大ブランドから、
「色を直すようなことをされた場合、正規品としてみなさなくなります!」とかなり強く言われています。

だから、色直しをする場合、ブランド品とみなされなくなる事、メーカー元での修理など受けられなくなる可能性があるなどをご説明させて頂きお受けしています。

実際には「この状態じゃ使えないから直してください」とご依頼されることがほとんどです。
パッと見てわからないレベル、明らかに質感、風合いに変化を出すことなく直すことが出来ます。

今回は「エルメスですので破棄するくらいなら試す価値はあります」とご説明しています。

今回は状態を見てかなりのレベルで綺麗にできると判断しましたので成功報酬でお受けしています。

使えるレベルに出来なければどんなに手間をかけても代金は頂きません。

でもこのバッグを破棄するのはもったいない・・・

綺麗に出来ればまだまだ使えるし、お見積り金額以上で売ることもできます。

実際、状態が悪いブランド品を安く買い取り、クリーニングしたり色直しをして販売する業者もあります。


バッククリーニング~傷みを修復・色直し~

◆白いキャンパス地のしみ抜き・注意点

しみ抜きで依頼する際、服でもバッグでも同じように注意することがあります。

それは、しみ抜きした部分の色が変化する事です。
しみ抜きすると綺麗になるため、全体が汚れていると色抜けしたようにきれいになってしまうんです。

このエルメスバッグも、画像では補正がかかるため見えないと思いますが、全体がかなり黄ばんでいます。

しみ抜きをしてしまうと色抜けしたように綺麗になってしまうんです。

特にバッグなど通常洗うことなく使っていくものは想像以上に汚れが付着しています。

時間をかけ少しずつ黄ばんでいくため、お客様は最初から黄なり色だったと思いこまれている方も結構いらっしゃいます。

服でもバッグでも色が明るいものをしみ抜きする時の注意点です。

濃く目立つシミの場合、色抜けしたようにきれいになっても取ったほうが目立たなくなるケースの方が圧倒的に多いのですが、最初に説明されていないと目立たなくなっても色が抜けた、白くなったってクレームになってしまうケースは結構あったりします。

もう一つは、自分で取ろうとこすったり他店でしみ抜きをして取れなかった場合・・・

服でもバックでも、水分を付けてこすると簡単に色が抜けてしまいます。

革製品だと擦った部分の質感が変わり直らなくなります。

シミは何もしないほうが取れる、ってクリーニング店でも説明されることが多いと思いますが、シミが取れやすい取れにくいではなく、シミが取れた後に色が抜けていたり質感が変わったりしていて直らなくなったりすることがあるからです。

シミが取れにくくなるって事より色抜け、質感とか毛羽立ちが起きて直らなくなるんです。

お客様がシミ抜きをしようと洗おうと、どこかのお店でしみ抜きしても取れないと言われたとしても、ほとんどのシミは取ることが出来ます。


バッククリーニング~プラダバック黄ばみ取り、復元洗い~

受ける側が注意している事、大切な事前説明

受ける側が注意する事として、他のお店で取れなかったという情報を頂いたらシミ部分を確認する事です。

しみ抜きをして落ちない場合、かなりの確率で本体の色が抜けています。
シミが残っているので気が付かないお客様も多いのですが、シミの周りをよく見ると色が薄くなっていることって良くあります。

シミがあって見えていないだけでシミよりも大きく色が抜けている状態なので、シミが取れるとシミより大きく色抜けが見えるようになります。

もう一つ、注意して確認するとこすられていたりすると毛羽立ちや擦れが出ていたりして質感が変わったりしていることもあります。

事前に説明が出来ないとシミが取れてもクレームになってしまう可能性が出てきます。

色は直せれば問題ないのですが、毛羽立ち、スレが起きているときれいに直せなくなります。

しみ抜きで色も一緒に抜ける事はよくある事なのですが、色が抜ける場合、直す事を前提にしみ抜きをしていきます。

だからといって色が抜けたら直せばいい、って簡単な事ではなく、色も一緒に抜かなければ落とせないシミの場合、繊維に負荷をかけない、色を抜きすぎないよう注意してしみ抜きをしていきます。


◆クリーニング・しみ抜き工程

革バッッグの場合と革と生地のバッグの場合では生地と革コンビのほうが難しくなります。
実際、バッグ専門店へ依頼しても生地部分のシミが取れない、綺麗にならないってご相談をたくさんいただいております。

革と生地など繊維は全く違う知識と技術が必要になるので革専門店では綺麗にできないことが多くなります。

今回は生地部分に濃いシミと画像ではよく見えないかもしれませんが全体的に黄色っぽいような、オレンジぽいような点状のシミが出ています。

ご相談が最も多い、「カビシミ」です。

生地と革コンビの場合、革部分に水分を浸透させると色がにじみ出てきたりします。

今回は生地部分は洗い後に全体漂白をしてシミを落としていく作業となるため、革部分はマスキングして洗剤などが付いたりしないよう保護し、繊維自体に洗剤、酸化剤などが浸透しないよう水分量に注意しながら漂白して落としていきます。

実はマスキングに結構手間がかかるんです・・・

けれどいくら手間をかけてマスキングをしてしみ抜きをしても落とせない事もあります。

今回は経験上、このレベルであれば落とせるかな?って思いご説明をしています。

成功報酬制なので落とせない場合は代金は一切かからずご返品とさせて頂くため、安心してご依頼して頂けました。

赤い革の部分の染色はシミが取れたら補色までしていく事でお受けしています。

今回は綺麗に取れていますので革部分もクリーニング、染色をして仕上げています。


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◆仕上げ工程

バッグでも型崩れを直したり、塗装の固着を強くし剥がれにくくなるよう、仕上をしていきます。

部分革、革バッグ、革ジャケットでも、色を修復した場合、必ずアイロン仕上げをしています。

一つは型崩れ、しわ等を伸ばしていく事。
もう一つは熱圧着することで塗料の固着が強くなるため剥がれにくくなるんです。

そのため当店ではお財布でもバックでも靴でも、塗装した場合、必ず熱処理をして仕上げていきます。


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◆エルメスバック・カビ取り まとめ

最近は検索すると宣伝力のあるお店が出てくるため、当店へたどり着くモノはどこでも断られたり取れないと言われたものばかりとなってきています。

手付けず返品されたものであればまだいいのですが、手付けられて変化が出てしまっている場合、お受けできないモノもあります。

当店で一度見させて頂きお見積りさせて頂いたものでも、見積もり後に他のお店に依頼して手付け取れずに帰ってきた場合だとお見積金額が変わる、中にはお受けできないモノもあります。

しみ抜きは状態により難易度も手間も変わり金額も変わります。

シミが繊維まで浸潤しておらず表面に浅く付いている場合と、繊維に深く浸透するように浸潤している場合で
取れ具合は変わってきます。

バッグなど、通常洗わないモノは汚れ、黄ばみなどが出ている事がほとんどなので、部分的に染み抜きするとそこだけ綺麗になり色が抜けたように見えてしまいます。


取れるかどうか、いくらかかるか?をお電話やLINEで聞かれますが、しみ抜きの場合は現物を確認してテストをしてみないとわかりません。

現物を確認のうえ、本体の汚れ、黄ばみの出具合などを確認し、まずはシミが取れるかを悪化させないようテストをして取れ具合、お見積もりをお答えさせて頂いています。

ネットで依頼する場合、お店選びは難しいと思いますが、説明を聞き、納得できるお店へ依頼する事をお勧めします!!


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