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モンクレールダウン・消臭殺菌~古着だから一度洗いたい、殺菌したい~

モンクレール通常お手入れ
ショート・ハーフ 8500円(税込み9350円)~
膝丈~ひざ下   12000円(税込み13200円)~

ウェットクリーニング
+50%~
水洗い不可となっている場合
+100%~

消臭殺菌する場合は+2000円(税込み2200円)~

羽毛の臭い取り
+4000円(税込み4400円)~
羽軸の油分を取る、無臭のオイルと入れ替えるなど、羽毛自体の臭い取り
※ ドライクリーニング不可商品は基本お受けできません。

羽毛の量、生地の素材、付属品等により価格も変わり洗い指定以外の洗い方ができないモノもあります。

水洗い、消臭殺菌、臭い取りなどをご希望の方はまずはご相談ください。

今回のモンクレール 水洗い消臭殺菌参考価格
8500円
ウェット手洗い+50%(4250円)
消臭殺菌 2000円
計 14750円(税込み16225円)



 

◆最近多くなってきた古着購入後のご相談

おしゃれ工房You友(ゆうゆう) 店主 大友眞吾です。
最近増えてきたご相談の中にメルカリとかオークションで購入した服のクリーニングがあります。

とりあえず洗いたい、殺菌までして欲しい、開けたら臭いが・・・などなど。
臭いは画像ではわからないので受け取り連絡後に気が付き返品ができないというご相談も何点もありました。

確かにほとんど使っていない良い状態の服だけど、ワキガ臭などしていたら着ることが出来ません。
シミがあるのを承知で購入し、シミ抜きでご依頼されたお客様の服は、シミは取れるけどワキガ臭がしていたため、その旨を伝えると着たくないから破棄します、と。

色々なご相談が出てきましたのでご希望に添えるようアドバイスをさせてもらっています。

ただ、1点ずつの手作業になる場合は安価では出来なくなります。

見積もりも含めご相談頂ければと思います。

今回はモンクレールダウンですが中古で購入したのでニオイが気になるというご相談。

以前も羽毛の獣臭の臭い取りをご依頼いただいたお客様で、今回も羽毛の臭い取りをという事でしたが・・・

モンクレールは獣臭が強く出ているってあまりないんです。

届いてからスチームで蒸し臭いを確認したところ、何かのニオイはしているけど獣臭ではないニオイ。

お客様にその旨をお伝えしたところ、水洗い、消臭殺菌までしてほしいという事でお受けしました。

臭いに関しては何の臭いがしているのかわからないので消臭殺菌は出来るけど臭いもスッキリ取れてくれるかはやってみた具合になります、とお伝えしています。

今回、私が確認したところニオイは取れていますが、嗅覚は個人差がかなりあり私が感じないニオイを感じる方もいらっしゃいます。

お受けした以上、手間と時間をかけ仕事をさせてもらっていますので、前回に引き続きどんな手順と手間をかけて洗っているのかをご紹介です。

画像を見て頂くとわかるように、このモンクレールダウンの洗い指定は手洗いは可、クリーニング店のウェットクリーニングには✖が付いています。

〇にPはドライクリーニングマークで可となっています。

洗濯機などで機械洗いをするなって事ですね。

手洗いと機械洗いでは同じ水洗いでも全く違います。

今回は洗い指定に手洗いは可となっていますので基本料金8500円の+50%、消臭殺菌+2000円とお見積りさせて頂き、「お願いします」とのことでお受けしています。


モンクレールダウン カビ取り消臭殺菌~洗い工程から仕上げまでを解説~

◆洗い前しみ抜き

クリーニングする服は汚れているいないにかかわらず全てブランドロゴのシミ抜きをしています。

汚れてから落とすのは大変。汚れが目立つ前に落としていく事で綺麗なロゴを維持できます。

傾向として気にはなるけど言いにくい、言わないって方が圧倒的に多いです。
エリと袖口、ブランドロゴはしみ抜きかけて落としてから洗うからね!と一言伝えるとお客様はとても嬉しそうな笑顔になります。

誰もが気にしている部分ですよね。

言われなくても、説明で言い忘れても全品必ずシミ抜きをかけてから洗っています。

40年以上この仕事をしていますがエリ、袖口が真っ黒になって着られなくなった、ロゴが汚れて汚くなったって服は1着もありません。


ハイブランドシャツ(38万円)一点手洗い手仕上げ~クリーニングの品質の違いは?~

見えていない汚れもしみ抜きで除去

必ず皮脂と汗が付着するエリ、袖口のシミ抜きです。
汚れていないように見えても必ず汚れが付着する部分です。

特にエリが真っ黒になっているダウンをよくお預かりしますが、皮脂は油性汚れになるため加工剤が皮脂により溶け出してきてしまいます。

モンクレールダウンはクリーニングに出すと傷むから洗わないほうがいいなどよく耳にしますし、実際5年以上洗っていないダウンもよく見かけます。

真っ黒になった皮脂を落とすとボンディング加工がされているため加工剤(接着剤)が皮脂により溶け出し表生地に染み出ているモンクレールダウンが時々あります。

大切に長く着たい服はちゃんとしたお手入れをしてくれるクリーニング店を選び、その年の皮脂、汗汚れを落としてもらえばモンクレールの場合10年以上は綺麗な状態を維持でき当たり前に着られると思います。

画像に写っているオレンジ色のガンは超音波しみ抜き機です。
秒間8000~12000回シミ抜き剤を振動させ、振動だけで汚れを除去していくため繊維を傷めず汚れやシミを除去することが出来ます。

なので薄手のデリケートな生地でも繊維を傷つけることなく汚れを綺麗に除去できます。


◆消臭殺菌・1点手洗い

モンクレールなどちゃんとしたダウン製品の作られ方をしているダウンは簡単に水分が浸透せず浮いてしまいます。

ゆっくりと空気をつぶすようにして浸透させつけ置き殺菌をしていきます。

殺菌剤は繊維にも羽毛にも何の影響も与えることがなく殺菌力のみがある殺菌剤を使用。
このつけ置きはノロウィルスでも不活性化できる殺菌をしています。

羽毛を脱脂しないよう油分を入れて洗っているため洗剤液は白濁しています。

水と油を入り混じらせると乳化(エマルジョン化)します。
この辺りの洗い方法はすべて独学で作っていった洗い方法になります。


ムーレーダウンクリーニング~羽毛も表生地も傷めない当店独自のオリジナル洗浄法~

すすぎ前は脱水することが大事

家庭のお洗濯でも同じですが、洗う事よりすすぎが大事です。

洗剤で洗った後は必ず脱水し、まずは汚れと洗剤を抜いていきます。

すすぎは綺麗な水ですすぐわけですが、服に残っている洗剤と汚れが水に希釈される形で出てきます。

服への残留量が多ければ水に出てくる洗剤と汚れ量も多くなります。

汚れを落とすのは洗剤ですが、落ちた汚れを服から除去していくのがすすぎになります。

丁寧にすすいでもらいたいためお客様に説明する時は「すすぎ洗い」と言っています。

汚れを落とすために洗う事に関しては、皆さん「綺麗に洗う方法」を考えたりしますが、すすぎがおろそかになっている方って結構多かったりします。

生地に負荷をかけないようゆっくり水分を押し出しています。
手で雑巾のように絞るのはNG.

【すすぎ上手は洗濯上手!】


羽毛を洗う、羽毛に油分を入れることを意識して

左画像は広げながら押し洗いすすぎをしています。
今回は表面の汚れを落とすのではなく羽毛に染み込んでいるかもしれないニオイを除去する事が一番の目的です。

洗いも押し洗いすすぎも、「羽毛を洗う」「羽毛を押し洗いすすぎする」って事を意識して作業を進めています。

意識することが大事なんです。

見た目を真似るだけと目的を意識して洗うのとでは同じように見えても結果は全く違ってきます。

どんな事でもどうしてこんなことをしているのかを理解して取り組むことが大事なんです。

右画像は仕上げ剤に漬け込んでいます。

油分を入れ、抗菌防カビ剤も同時に入れていきます。


◆洗い上がり

手洗いが終わり洗い終わった直後です。
家庭でダウンを洗ったら膨らまなくなったってご相談も時々あります。

ほとんどが乾燥不足。

自然乾燥させる場合、完全乾燥まで5日~1週間程度はかかります。

水分が残っていると羽毛は膨らみません。

手で触って固まり(ダウンボール)があったらほぐして散らしながら乾かしていきます。

タンブル乾燥は表生地がかなり傷むため当店では基本完全乾燥まで自然乾燥になります。

1週間を目安に羽毛をほぐしながら干しています。

水洗いすれば画像のようにダウンはぺちゃんこになりますが、これは普通の事ですね。


ボッテガクリーニング~機械仕上げでは出来ないデザイン通りの手仕上げ~

完全乾燥・羽毛ふっくら加工

完全乾燥後に羽毛ふっくら加工まで終わった画像です。
私が見て来た限り、多くはこの状態で納品されているんじゃないかなって思っています。

膨らみが出る分、洗い直後に見えていたしわも目立たなくなり、使っていればこの程度のしわはすぐできると思います。

ドライクリーニングした場合、ここまでシワにならなず、依頼した時と同じ程度には仕上がっていると思います。

ただし、ドライクリーニングは脱脂されるので高額品を出す場合はちゃんとお手入れできる個人クリーニング店へ依頼したほうが無難です。

洗い指定を見てドライクリーニング可となっている場合、ほとんどの場合はドライクリーニングになります。

脱脂され羽毛自体が傷んでしまうと膨らみは戻らなくなります。



◆光沢が復活するよう表面仕上げ

このブログで何度も説明してきていますが、シワの凹凸があると光沢が消失します。
細かなしわができると表面のハリもなくなります

例えば新品のお札ってハリがありますね。
クシャクシャに折ると伸ばしてもハリが戻ることは無くクタクタになります。

水洗いをすると光沢が無くなる、クタクタになるって事象が起きてきます。

クシャクシャになったお札をハンドスプレーでしっかり湿らせてからアイロンで乾かしながらかけていくとハリも光沢もある程度戻ります。

ブランド品を当店に依頼される方って「できる限りよい状態にしてほしい」「風合い質感を変えることなく仕上げてほしい」って依頼されます。

【一度着ればしわになる服でも、綺麗に仕上げてもらいたい】

服が大好きな人皆さんが思っている事じゃないかな。


◆古着で購入したモンクレールダウンの消臭殺菌 まとめ

仕上げ前と仕上げ後の状態がわかる様、同じ場所で撮っています。

この程度の差は気にしないって方もいらっしゃると思います。

でも、当店へ依頼された場合、気にされなくても仕上げ後の状態になります。

依頼するお店により仕上がりは変ってきます。

価格にしても仕上がりにしてもお客様が望まれる仕事をしてくれるお店へ依頼できるのが一番満足できる仕事をしてもらえると思います。

おしゃれ工房You友の仕事として色んな服の工程をこうして紹介、説明しているのはこれがおしゃれ工房You友としての仕事であり、こんな仕事を望まれている方からご依頼をしてほしいと思っているからです。

世界一高品質で良い仕事をしていても、お客様の希望に沿わなければ満足して頂ける仕事にはなりませんから。




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