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家庭では落としにくいのに時々つくシミ~クリーニングに出しても落ちてこないシミ~

クイックしみ抜きは持ち込みのお客様限定サービス。
1か所500円。その場で取りお返しするシミ抜きです。

クイックで落とせないシミはお見積り
一度お預かりとなります。
クイックで落ちない場合、特殊シミ抜きとなります。
一か所2000円~

服の素材、色柄、シミ抜きの難度により金額は変わってきます。




◆クリーニングとしみ抜きは職種が違うくらい違うもの

おしゃれ工房You友(ゆうゆう)大友眞吾です。
夏休みに入ったためなのか、お子さんのTシャツとか制服のブラウス、体操服などのご相談が続けてありました。

お子さんが小さな時期は何かとお金がかかってしまいます。
家庭でキレイにできる事は洗い方をアドバイスさせてもらっています。

仕事なので依頼されればお受けすることは出来るのですが当店の場合、しみ抜き専門店のようなお店になっているため、1点洗いなどしていく場合は最低金額が3000円~となってしまいます。

体操服だと買い換えたほうが安くなってしまうので・・・
こうすれば綺麗にできるよという感じでアドバイスさせてもらっています。

仕事なんだから受けなければ利益にならないでしょ、と言われたりしますが、家庭でできることは家庭で、
家庭では無理な事、クリーニング店に出すしかない服などがあったら依頼して頂ければ、と思っています。

【クリーニング】と【しみ抜き】は別工程になります。
ドライクリーニングにしても水洗いにしても洗うだけでは汚れもシミもかなり残ってしまう事が多いんです。

特に食べこぼしは調理する際に油を使いますので油性、水性汚れの両方と色素系のシミも付きます。

油性、水性、色素系はそれぞれ落とす工程も違うため食べこぼしのシミって洗うだけでは落ち切らず残ってしまうんです。

クリーニングは服を丸ごと洗う工程になりシミ抜きは1か所ずつ取っていく作業になります。

画像は当店のしみ抜き台としみ抜き機です。
しみ抜き台の下に見えるメッシュ部分でシミを除去していきます。

シミ部分を乗せ、薬剤、加熱などシミに合わせた処理をし、シミと使った薬剤はバキュームで吸い取るためにメッシュになっています。

直径7~8㎝程度の大きさの範囲で取っていくため、しみ抜き台上で取る大きさに限界があり広範囲のシミはしみ抜きでは対応しかねます。

このしみ抜き台上で落とせないシミは全体処理をする【復元洗い】となりますが、全体処理をしていく工程はこのしみ抜きで落としていく工程より難易度がかなり高くなります。

難易度が高くなる一番の要因は仕上げになります。
水洗い✖となっている服の場合縮み変形なども出やすく、いくらシミが取れ綺麗になっても縮み変形などが起きてしまったら着られなくなります。

シミ抜きで落としていく場合、シミ部分のみの作業になるので服全体に影響を出す事なくシミ抜きができます。

当店ではしみ抜き台が3台、シミに合わせて取っていくためのしみ抜き機など12台設置してあり小さなシミでも広範囲のシミでも対応できるよう設備をしています。


家庭洗いアドバイス~表示の見方・洗い方~

◆① 家庭で落としにくいシミ 油シミ

こちらは業者様から事故品としてお預かりしたパンツです。
鉄板焼きのお店からのご依頼品でお客さんが座った際、鉄板の裏側の油汚れが付いてしまったとの事。

一度クリーニング店に出したけど取れなかったシミです。
洗い指定はドライ✖、水洗い指定のパンツです。

水洗いだけして帰ってきた状態ですが、これ以上は繊維を傷める恐れがあるため取れない、の札とともに帰ってきています。


家庭洗いで伸びた袖・丈サイズ修復~伸びたセーターを縮めるいせ込み~

クリーニングに出しても落ちない理由は?

基本黒いシミは水洗いでは落ちないシミとなることが多いんです。
黒いシミの場合、漂白しても落ちない事も多いですね。

理由は、黒いシミの場合はインク系、顔料系、油性汚れになることがほとんどだからです。

ドライクリーニングに✖が付いている場合は水洗いをすることになりますが、このシミを落とす場合は水洗いは無意味な洗いになるわけです。

水洗いをしても意味はないのでシミ抜き台を使い落とすシミ、となります。
あるいは水洗いをするとしても油性系のシミ抜きをしてから洗うなどが必要です。

このパンツ(スウェット)もドライクリーニング✖となっています。
プリントのロゴ文字がドライクリーニングで剥離する可能性が高く、基本プリントがある服はドライクリーニング✖となっている服がほとんどです。

縮み、変形などは修正仕上げで直すことができますがロゴが剥がれたのを直すのはかなり大変。
シミ抜きをしないお店へ依頼してしまうと「これ以上は繊維を傷める恐れがあるため・・・」の札とともに帰ってきてしまいます。

この札が入っている場合でもほとんどのシミは除去できています。
ほとんどの場合しみ抜きらしいことはされていないからです。

今回は黒いシミが取れたあと、茶系のシミが残りました。
残ったシミは鉄分(サビ)です。

家庭では落ちないけど錆は比較的簡単に落せるシミの一つです。


◆家庭で洗濯して干したらシミがあったというご相談

家庭で洗って干したら茶色いシミがたくさんついていた、というご相談です。

クリーニングにしみ抜きで出しても落ちず、自分でオキシ漬けしたけど取れなかったというシミです。

これも家庭で時々付き、家庭では取れないシミの一つです。
洗剤でも漂白でも落ちないシミだからです。

色を見て・・・、何のシミかわかりますか??


大友健也講師 「JAとぴあ」世代別セミナー開催しました

このシミの正体は?このシミが落とせるお店と落とせないお店

このシミの正体は・・・?
サビです。

洗濯物を干すときに時々付いてしまったりしますね。
乾いている時には服に当たっても付かなくても、濡れた状態で当たってしまうと茶色いシミを作ったりします。

屋根から落ちてくる雨水も錆びた所を伝ってきていると茶色いさびシミができたりします。

錆は鉄が腐食したカスのようなモノなので、シミ抜きの種類としては鉄分を除去するシミ抜きになります。

家庭で落とす方法がなくはないけど落とすのはかなり難しいシミの一つです。

クリーニング店にしみ抜きで出した際、取れるお店と取れないお店が出てくるシミでもあります。

基本、チェーン店では取れないと言っても良いシミの一つ。

一番の理由としては錆を取るために使う薬剤が一般には市販されない劇薬物となるから、かな。

ちゃんとしたスキルを持って扱わないと危険な薬剤だからです。

血液が付着し薄くなっても茶色っぽいシミが残ったって場合も血液中の鉄分が取れていないんです。

鉄分除去のシミ抜きができるお店へ相談すると落としてもらえます。

注意点は、付いてから時間が経過すると鉄分の酸化腐食と一緒に染料も侵され色が抜けてしまう事。

綿、麻製品の色柄物に付着し半年、1年と取れなないまま放置してしまうと鉄分除去と共に色も一緒に抜けてしまったりします。

シミが付いた形のまますっぽりと色が抜けるので、付いたら時間をあまりおかずシミ抜きができるお店へご相談を。




◆② 家庭で落としにくいシミ 血液

もうひとつ、家庭で落としにくいシミとして血液のシミがあります。

よくシミは時間が経つと落ちなくなる、と言われますが、すぐやって落ちるシミであれば1~2週間程度経っていてもほとんどのシミは落とすことができます。

数年経っていても落とせるシミはありますから。

時間と共にシミが落ちにくくもなるし、比例してシミ抜き代金が高くなってしまう代表的なシミが血液です。

付いてすぐなら水で洗い流すだけで落ちるのですが、乾いてしまうと1日ごとに落ちにくくなっていきます。

2日程度経つと洗剤でしっかり揉み洗いしないと落ちなくなってしまいます。
そして4~5日経ってしまうと固まったたんぱく質を分解除去するようなシミ抜きが必要になるため小さなシミでも1か所2~3000円はかかってしまうしみ抜きになります。


クリーニングに出しても綺麗にならい、直らない事例

固まってしまうと落とせるクリーニング店はとても少なくなります

ポリエステル、ナイロンなど化繊系に付いたシミは比較的簡単にシミが除去できます。

でも血液は例外で、付いて固まってしまうとポリエステルでもナイロンでも簡単には落とせなくなります。

そして綿、麻、レーヨンに色素が付くと漂白しないと落とせないシミとなります。


繊維に付着した状態でたんぱく質が固まると水も洗剤もはじかれ落ちなくなってしまいます。

落ちにくいシミを落とす場合、物理的に無理やり取ろうとすると繊維が傷ついてしまいます。

繊維を傷つけないようシミを取るため、固まったたんぱく質を分解し水で洗い流せる形にして除去していきます。

分解方法は繊維により異なり、手間もかかってしまうしみ抜きになるので、クリーニング店の中でも落とせるお店と落とせないお店が出てきます。

血液が付いた場合、とにかくできる限り早く落とす事!!

自分で洗える服であればその日のうちに洗い落とす事が大切です。

台所用洗剤の原液、固形石鹸などを塗り込み、生地どおしを強くこすり合わせないよう注意してよく揉み馴染ませたら、揉みながら洗い流せば1~2日程度経っていてもほとんどの血液は落とすことができます。


◆アトピーの方がよく付けてしまうシミ

こちらも血液のシミです。
真っ白のYシャツならクリーニング店は温水を使い酸素系漂白剤も入れて洗うので洗うだけで落ちる可能性もあります。

このシャツの場合、本体のが青系の色になっているため、Yシャツほど強い洗い方はされないため、クリーニングに出しても取れずに帰ってきてしまっています。

クリーニング店のYシャツクリーニングは家庭では真似できない洗い方です。
チェーン店でも水温40~60℃くらいの水温を維持しながらアルカリ洗剤とアルカリ助剤、漂白剤を使い洗っています。

水温に比例して洗浄力も漂白力も上がりますが、水温を維持して洗う事が家庭ではできない洗い方になります。

このシャツの場合、Yシャツ洗いはされないため、シミが残ってしまった状態です。



ウェディングドレスのシミ抜き~本番まであと3日~

血液のシミのほとんどは数年経っていても落とせます

クリーニングに出しても「これ以上は繊維を傷める恐れがあるため取れません」の札が入っていると、このシミは取れないんだ・・・って諦めている方も多い様子。

クリーニングとしみ抜きは別スキルになるしチェーン店ではできない事をやっていくのが当店の仕事ですので、札が入っていてもほとんどのシミは取ることができます。

アトピー性皮膚炎の方の場合、血液だけじゃなく軟膏の油分も付着します。

血液のシミが落ちてもなんとなく黒ずんだ感じのシミが残るって経験ある方多いんじゃないかな。

血液を落とす洗剤と油を落とす洗剤、落とす方法も異なります。

家庭で一番簡単で安全に色んなシミを落とせるのが台所用洗剤です。

原液を付け、付けた洗剤をよく馴染ませることを意識して揉む、ブラッシングするのがコツです。

汚れと洗剤はよく馴染ませないと洗い流せる状態にならないんです。

台所用洗剤原液を付け、よくなじませたら洗い流す事で油性汚れと水性汚れの両方を落とすことができます。

化粧品などもこの方法で落とすことができますが、普通に洗っても落ちることは無いシミです。


◆③ 家庭で落としにくいシミ カーテンの黒カビ

レースカーテンに生える黒カビです。
これも経験あるから多いのでは?

台所のカーテンによく生えてしまうと思います。

台所は調理をする場所なのでカビが繁殖する栄養素がよく付着するし、お湯を沸かしたりして湿気も多くなる場所です。

カビが生える条件がそろってしまう場所になるという事です。

カビ菌自体は水溶性汚れと同じなので黒いシミが落ちなくても水洗いしてあれば菌の心配はしなくても大丈夫。

でも黒カビが生えると着落ち悪いからって方も多いと思います。

赤ちゃんのスタイなども毎日洗っていても黒カビが生えてしまうことありますが、汚れが落ち切らずに残っていると黒カビが生えてきます。


品質表示の洗濯マークの意味~✖が付いていたらできない?わけじゃないんです~

黒カビの色素除去 復元洗い

レースのカーテンの黒カビ除去は当店の場合だと1㎡あたり1500円(税込み1650円)になります。

高さ×裾を広げた長さ×1500円

高さ2m、裾幅2.5mの場合、
2×2.5×1500=7500円(税込み8250円) になります。

クリーニングに出しても取れないとご相談があるのですが、簡単には落ちてくれないからです。

当店でも一度起きてしまった事例ですが、プリント柄のあるカーテンの場合、プリントが劣化していると剥がれてしまいます。

4~5年前にお受けしたカビ取りのカーテンにまたカビが生えたと依頼がありカビ取りをした際、劣化した部分のプリント柄が剥がれてしまったという事例があります。

カーテンって日が当たる場所に吊るされているため、プリントの劣化も早いし縫製している糸が洗う事で切れたりすることもあるんです。

事前に説明こそさせて頂いていますが、数年前は大丈夫だったけど今回はプリントの劣化が進んでいて剥がれてしまったという事例です。

プリントは時間の経過とともに起きる経時劣化素材です。

Tシャツのプリントなども経時劣化素材。
その他ボンディング加工、コーティング加工、ストレッチ素材に数%混紡されているポリウレタン(エラスティン、エラスタン、エストラマー)も経時劣化素材となり、劣化が進み寿命が来るといきなりひび割れたり剝がれたりします。


◆家庭で時々付くけど落とせないシミ まとめ

今回は最近ご相談があったのと同じ事例、時々付くけど家庭では落ちなかったというシミをご紹介。
子どもの服って綺麗にしてあげたいっておモノが親心です。

でもどうしたら良いかわからないって事も多いですね。
ネット情報はどこかに書かれていたことをそのまま受け売りして書かれているので・・・
書かれていた通りに実践してダメになってしまったケースもたくさんご相談をお受けしています。

有難いことに、地元では相談ができるお店として口コミで広がってきています。

「ブログで見たままでした!」と先日ご夫婦でご来店されたお客様にも喜んで頂けました。

当店の一番の自慢はクリーニング、服のシミ抜きだけではなくバック、靴など皮革製品、和服、染色、塗装など色関係まで、どんなご相談でもお受けでき的確なアドバイスもできる事。

すべて当店でやっている仕事だからです。

プロ目線からだけじゃなく家庭洗いの事でもプロとしてのアドバスができます。

店主、息子の健也ともども、家庭洗い、家庭でできるしみ抜きのTV取材をお受けしていますし、講師としてセミナー依頼もお受けしています。

何より、当店は日本一の技術を目指すのではなく、日本一わかりやすい説明が出来るお店を目指しています(笑)

中学生でも理解できる説明をしようと書き始めたブログです。

服の状態はすべて違うし家庭で洗う場合は洗濯機の種類も違えば使う洗剤も違います。

生まれたばかりのお子さんがいる家庭、服を汚すのが仕事となる小学生、新陳代謝の激しい年代の子供がいる家庭、子どもの手が離れた家庭など・・・

それぞれの家庭の条件に合った洗い方ができれば綺麗になりますが、それをどうしたら良いかがわからないですね。

家庭で出来ることはご家庭で、出来ない事は依頼してください、のスタンスでこの仕事をやってきています。

おしゃれ工房You友のYou友はお客様から友達のように相談をされたい、という願いを込めてつけた名前です。

店主ではなく息子の健也が高校生の時に名付けた名前です。

気軽に相談して頂き、気軽にお持ち帰りもして頂く。

それでは仕事にならないでしょ、とよく言われますが、お持ち帰りして頂いた分、ご依頼もして頂けます。

お客様のとっておきの服、大切な服を依頼して頂けるお店となっていっています。


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